出た日本最速163キロ!大谷超えた大谷

 「交流戦、巨人2-6日本ハム」(5日、東京ドーム)

 日本ハム・大谷翔平投手(21)が5日、巨人戦(東京ドーム)で自身が持つ公式戦最速を更新する163キロを出した。四回にクルーズの4球目に投げ、結果はファウルだった。2014年10月5日・楽天戦(札幌ドーム)で162キロを4度計測し、08年の巨人・クルーンが出した公式戦最速に並んでいた。投げては2失点完投勝利、打っては5番打者で1安打1打点。リアル二刀流の勢いが止まらない。

 最大のピンチで、大谷は自分の一番の武器である直球を選択した。2点リードの四回1死満塁。クルーズへの4球目。長く、太い右腕を全力で振り、投じた超快速球に、助っ人はバットに当てるのが精いっぱいだ。「163キロ」。スコアボードに前人未到の数字が表示されると、4万6239人の大観衆で埋まった東京ドームがどよめいた。

 「真ん中だけを狙って、思い切りいきました。ファウルされて、手応えはなかったです」

 チームの連敗ストップに必死だった二刀流が球史に残る1球だと知ったのは、試合後だった。昨年より排気量が上がったボディーで自己記録を1キロ更新する日本球界最速に到達。クルーズは続くカーブで打ち取り、その後も勢いは衰えずに2失点完投で4勝目。「いいゲームでした」と、勝利と最速マークの二重の喜びをかみ締めた。

 日本球界最速投手になる-。高校入学時に立てた誓いを実現した。花巻東高のウエート場に「甲子園」と「163キロ」と記した紙を張り、厳しいトレーニングで自らを追い込んだ。2度の甲子園出場を果たし、プロ4年目でやっと、もう一つの目標を達成した。

 昨オフ、合同自主トレを行ったダルビッシュの存在も大きい。右肘手術から復帰し、4日に自己最速タイの159キロを計測した先輩は「おまえ(の球速)を超えるから、超えられないように頑張って」と宣言。それを受けて「僕も(球威が)自分の一番の長所でもあるので。もっと上げていきたい」とさらなる球速更新に意欲をみせた。

 「5番・投手」で出場し、打っては1安打1打点。打席に立った試合では15試合連続安打を記録した。リアル二刀流での独り舞台。栗山監督も「感情をむき出しにして楽しそうにしていた。打つ方も投げる方も集中していた」と絶賛した。伸び盛りの21歳。投打に歩みを止めることなく、さらに高みを目指す。

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