立命大・東 監督に脅されノーノー達成
「関西学生野球、立命大12-0京大」(16日、皇子山球場)
京大を12-0で下した立命大の東克樹投手(3年・愛工大名電)がリーグ史上29人目(完全試合1試合を含む)の無安打無得点試合を達成した。七回まで走者を一人も許さず、八、九回に四球を計2個与えただけで、9三振を奪った。
九回のマウンドへ向かう立命大の東は集中していた。「何も意識せず、あと3人を全力で打ち取る」。先頭への四球後、三振と遊ゴロで2死。最後はツーシームで三ゴロに仕留め、左手で小さくガッツポーズした。
開幕戦の関学大戦で八回まで無安打に抑えながら、九回に崩れてサヨナラ負け。後藤監督から「詰めが甘い。ヒット1本出たら代えるぞ」と脅されていたが、この日は140キロ前後の直球と変化球を低めに集め、七回まで走者を許さなかった。
目標は、同じく小柄な左投げのヤクルト石川。「投球術は参考になるし、打者の裏をかくことを心掛けている」と話す170センチの左腕は「優勝しないとチームとして意味がない。ここからです」と偉業達成にも浮かれるところはなかった。