ハム中田トップ19号 稲葉氏から金言
「交流戦、日本ハム3-2巨人」(9日、札幌ド)
ここぞの一撃で本塁打トップの座を奪い返した。両チーム無得点の四回1死二塁。日本ハム・中田が巨人・ポレダの内角直球を捉えると、長い滞空時間を経た白球が左翼席へ消えた。
「しっかりと振り抜けたので、ギリギリでも入ってくれたと思う。スイングする準備が構えからできていたので、よかったです」
19号2ラン。そのスイングを呼び起こしてくれたのは先輩からの金言だ。試合前、OBで球団SCOの稲葉篤紀氏から助言を受けた。「稲葉さんから『もっと楽な気持ちでいけばいい』と言われた。フォームの中でバタバタしている」と。
落ち着き払った精神状態で、フォームの一つ一つを確認しながら打席に入った。五回2死一、三塁でも左前適時打を放ち、チームの全打点をたたき出す。4番の仕事で、13年から続く巨人戦での連敗を6で止めた。
この日の19号決勝弾で、西武・中村をかわして再びリーグ単独トップに立ったが「おかわりさんがジリジリきていますけど、意識しないでやりたいです」と数字は意に介さない。
「あいつはしゃべるのは得意じゃないけど、人一倍、思うところはあるだろう」と遠征先で食事をともにした同郷の後輩・有原もアシスト。何より「2連敗している中で勝てたのがよかった」とチームの勝利を喜ぶ姿に頼もしさが増した。