今治西26歳黒木新監督で6年ぶり聖地星

 今治西(愛媛)が新体制で2年連続14度目のセンバツに挑む。昨秋の四国大会で選手を平手打ちしたとして謹慎処分となった前監督に代わり、1月に黒木太雄(たお)新監督(26)が就任した。粘り強さが持ち味のチームは冬場の厳しいトレーニングでパワーアップ。若き指揮官の下、甲子園で6年ぶりの勝利を狙う。

 ナインと一緒に走り、汗を流す若き指揮官。もともと“兄貴分”として距離なく接してきた。そのスタイルは変わらない。「監督というより、選手たちと一緒に戦うという気持ちです」。今治西・黒木新監督はそう言って表情を引き締めた。

 昨秋の四国大会で試合中に選手を平手打ちしたとして前監督が謹慎処分に。代わって2012年から副部長を務めていた26歳の黒木監督が就任した。思わぬ形で任された大役。これまでベンチで采配をふるった経験はなく、いきなり甲子園での“デビュー”となる。

 「重圧はありますが、自分にとっても甲子園はあこがれの場所。与えられた役割を精いっぱいやりたいですね」

 指揮官交代の動揺を振り払い、今治西ナインは一心不乱に準備を進めてきた。

 この冬は例年に比べて打撃練習を重視。素振りやロングティーなど徹底的にバットを振り込んできだ。藤原睦来主将(2年)は「みんなスイングスピードが上がって、遠くに飛ぶようになった」と話す。昨秋は少ない安打で効率よく得点を挙げ、四国大会準優勝の結果を残した。その勝負強い打線にパワーが加わり「もともと打撃面で潜在能力の高いチーム。打球に勢いが出てきた」と黒木監督も手応えを感じている。

 今大会21世紀枠に選ばれた松山東のOBでもある黒木監督。82年ぶりにセンバツ出場を果たす母校と一緒に夢舞台に乗り込むが「今は母校のことは考えられません。自分のことで精いっぱいですから」。指揮官の重責を担い、その役割に集中している。

 甲子園常連の今治西も、2回戦に進んだ2009年春以降は出場4大会連続で初戦敗退を喫している。目指すは6年ぶりの聖地星。今大会唯一の20代監督は「監督になって、OBをはじめいろいろな方に支えられているのを実感します。勝って恩返ししたいですね」と話した。

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