ＤｅＮＡは２９日、巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏（４０）が、沖縄・宜野湾での春季キャンプを訪問すると発表した。中畑清監督（６１）が要請していたもので、期間は２月５日から７日の３日間。筒香嘉智外野手（２３）、梶谷隆幸外野手（２６）ら、若手の左打者を教える“臨時コーチ”として期待される。

　朗報が舞い込んだ。この日の午前、中畑監督の下に松井氏から連絡が入った。「日程の調整がつきましたってね。（キャンプを）見にきてもらうよ。オレの監督ぶりでもね」と冗談を交えて喜んだ。

　松井氏が巨人に入団した９３年、中畑監督は打撃コーチを務めており、２年間指導した。当時は自宅の地下室で素振りをさせて指導したこともあった。

　中畑監督は今オフ、松井氏に春季キャンプ訪問を要請。当初は「（１月）１５日までに返事をしてもらうことになっている」と明かしていた。２週間遅れたが、思いは通じた。

　ＤｅＮＡには日本人選手の左打者が多い。特に今季から主将に指名し、４番を任せることを明言している筒香は、今季のチームの命運を握る存在。中畑監督は若き和製大砲と、松井氏の姿を重ね合わせていた。

　「あいつ（松井氏）も若くして４番に入った。同じ右投げ左打ちで、内野から外野へコンバートされた。少しでもいいところを盗んでくれたらいいよね」。筒香を覚醒させる鍵として、松井氏の存在に大きな期待をかけた。

　６日は１軍は練習休みだが、松井氏は２軍を視察する予定。雲の上の存在は、若手にとっても大きな影響を与えるはずだ。