ロッテ田中あわや“不可”ブルペン60点

 ロッテのドラフト2位・田中英祐投手(22)=京大=が、新人合同自主トレ第3クールを迎えた18日、さいたま市のロッテ浦和球場で初めてブルペン入りした。捕手を立たせ、カーブを交えて25球を投じた田中は、この日の出来を「60点」と自己採点。60点未満だと単位取得不可となる自らの学業に置き換えた。

 一斉に降り注ぐカメラのシャッター音にも動じず、田中は腕をしならせた。秀才ルーキーが、ベールを脱いだ。

 捕手のドラフト4位・寺嶋を立たせたまま、直球ばかり20球。小気味よい捕球音を響かせた。その後カーブを4球交え、ラストボールとなった25球目で、再び真っすぐを要求。「力を入れて放りました。あれは良かったと思います」と会心の笑みを漏らした。

 大学時代よりも軸足に体重をしっかり乗せ、ゆったりとした投球フォームに改良。「体が前に突っ込まないように、しっかり体重を残す。今年、重点的に取り組んでいることです。もっと精度を上げていきたい」と手応えも感じ取った。

 自己採点は「最初なんでこれくらいかな。60点くらい」と田中。その心は「60点未満だと単位が取れないので」。京大工学部では、試験で60~69点が「可」、60点未満は「不可」。それになぞらえ、秀才右腕らしく初ブルペンを評した。

 そんな田中の投球を、青山2軍監督、小谷2軍投手コーチが視察。同2軍監督は「京大生というイメージで見ていたが、腕の振りもいい。大卒ドラフト2位で取っただけの力はある」と評した。キャンプは2軍スタートが有力視されるが、この日の投球内容も含め、23日のスタッフ会議で1、2軍の振り分けが決定する。

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