ブランコDeNA退団へ パで争奪戦か

 DeNAのトニ・ブランコ内野手(34)が今季限りで退団することが28日、明らかになった。来季の契約については球団が選択権を持っていたが、これを行使しない方針となった。今季、左右の太もも裏肉離れで3度戦線離脱した体調面のリスクが、推定年俸2億円に見合わないと判断した。日本通算169本塁打の大砲には、パ・リーグの複数球団が関心を示している。

 場外弾で横浜スタジアムを沸かせたブランコが退団する。球団関係者は「来季の契約はしていません。保留者名簿にも載らないことになります」と説明した。球団が保持する、来季の契約に関する選択権を行使せず、条件を変えての再契約もしない。

 ネックとなったのは体重だった。今季はいずれも走塁中に左太もも裏を2回、右太もも裏を1回肉離れした。出場85試合、打率・283、17本塁打、60打点に終わった。その原因は重すぎる体重。登録抹消のたびに命じられた減量にもことごとく失敗した。故障禍のある大砲に、推定年俸2億円はリスクが大きすぎた。

 ブランコは来季以降も日本でのプレーを希望する。昨季は打率・333、41本塁打、136打点と打撃3部門で自己最高の成績を残し、打率と打点の2冠を獲得。日本通算169発と実績のある右の大砲は、DH候補としてパの複数球団の争奪戦となりそうだ。

 DeNAはすでにモスコーソ、バルディリスの残留が決定。グリエルの来季再契約へ全力を投じて、12月初旬に渉外担当者がキューバ入りして交渉にあたる。また、中畑監督が新外国人として要望する、5番タイプの右の野手と、抑えを任せられる投手の獲得を目指し調査を進めている。

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