DeNAファン罵声「勝つ気あるのか」
「DeNA1‐7阪神」(26日、横浜)
六甲おろしに沸く試合終了直後の左翼スタンドを、多村とバルディリスが悔しそうに見つめた。耳に届くDeNAファンからの「勝つ気があるのか!」という罵声に、唇をかんだ。8カード連続負け越し。4連敗で借金は最大の13に膨らんだ。
低迷を象徴するようなプレーが、九回の守備に出た。無死一塁からの犠打を、山口が一塁に送球。だがベースカバーに入った宮崎は二塁転送と勘違い。二塁方向を見たまま、送球に気付かずそらす。一走が生還する珍しい適時失策となった。
中畑監督は「野球の世界にないボーンヘッド。ショックだけど、使ったのはオレだから」と話す。長打力に期待して、前日に1軍昇格させたばかり。この日は3番で起用した若き大砲の懲罰2軍降格を即決。代わりに飛雄馬を昇格させる。
「戦力が整うまで、どう持ちこたえていくか。ファンも含めて、みんな苦しい思いをしている。何とかクリアさせたい」。指揮官は帰り際、苦しい胸中を吐露した。