巨人、虎に引導…長野サヨナラ弾M23

 「巨人3-2阪神」(29日、東京ド)

 執念で逆境をはね返した。束になって戦い、終盤に追い上げ、延長十回に虎にとどめを刺した。巨人が今季8度目のサヨナラ勝ち。原監督は「一人一人がいい役割を果たしてくれた」と目を細めた。

 “ベース踏み忘れ”ショックも払しょくした。0‐0の一回一死一、二塁。村田が左翼に強烈な打球を放つと、一走の阿部は二塁を回った。だがマートンがキャッチ。阿部は一塁に戻ったがその際、二塁を踏まなかったとの阪神のアピールが認められ3アウトとなった。

 鬼の形相の指揮官が審判に猛抗議。いったん、収束し津川二塁塁審が場内アナウンスを始めた直後に、それを遮ってまで再び猛抗議をした。最後は納得した原監督は「(自分は)打球を見ていたので(審判に)『どうなったんでしょう?』(と聞いた)。自信を持った塁審のジャッジがあった」と説明した。

 先制のチャンスを逃したのは痛かったがナインはひるまなかった。結束して相手に立ち向かい倒した。「反省はあるでしょうけど、はねのけて勝てたのは大きい」と指揮官。阿部は「僕のミス。皆さんにカバーしていただいた」と感謝した。

 5連勝でマジックを「23」とした。「結果的に(阪神との3連戦で)3連勝できたのは非常に大きい」と原監督。この勢いに乗り、悲願達成に向けて突き進む。

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