大谷4回5失点もハム逆転で連敗脱出

 「ロッテ5‐9日本ハム」(30日、QVC)

 スーパールーキーが投げれば、チームは負けない。後半戦初登板の日本ハム・大谷が4回を投げ自己ワースト5失点で降板。それでも味方打線が逆転し、不敗神話は継続だ。先発として内容に不満は残ったが、チームの勝利には喜び、仲間と笑顔でハイタッチした。試合後「リズムがあまりよくなく、リリーフの投手がいいので、助けられました」と投球内容を反省した。

 カード初戦先発を託され、この試合の重要性は分かっていた。6連敗中の負の流れを断ち切るべく、立ち上がりから飛ばした。この日の最速は154キロ。そして最遅98キロのカーブを交えた。球速差は56キロでロッテ打線を手玉に取った。

 三回まで1安打無失点。四回、先頭今江に対してこの日最速タイ154キロをマーク。最後は109キロカーブで空振り三振に仕留めた。初出場の球宴でDeNA・三浦に80キロ台のカーブで打ち取られたことを参考にし、学習能力の高さも示した。

 4日・ソフトバンク戦以来のマウンド。いい大谷と悪い大谷の両面が出た。四回は三回までと別人の投球で崩れた。2死満塁から塀内に押し出し四球を与えた。

 気落ちしたルーキーは、さらに満塁から荻野貴に左前への2点打を許して逆転を許した。この回3安打3四死球を与える乱調ぶり。それでも五回に味方打線が6安打を集中し逆転した。大谷が投げれば負けない。計6度登板した試合で、チームは5勝1分けだ。

 魔の四回を振り返り「あの1イニングだけでした」と悔しがった。「野手のおかでです」と頭を下げたルーキー。次回登板では同じ失敗を繰り返さない。

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