2024.06.30

【３日川崎１１Ｒスパーキングレディーカップ・Ｊｐｎ３】スピーディキックが昨年の雪辱へ

　７月の川崎競馬スパーキングナイターが１日に開幕する。５日までの連続５日間で熱戦を繰り広げる。開催のメインは３日目の３日に行われるＪＲＡ指定交流「第２８回スパーキングレディーカップ・Ｊｐｎ３」。３歳以上の牝馬がそろい、距離１６００メートルで争われる。注目は南関東が誇る女傑、浦和のスピーディキック。昨年２着のうっぷんを晴らすために万全の態勢を整えている。

　スピーディキックにとって、ここは譲れない一戦だ。１番人気で臨んだ昨年はスローペースの中、中団から上がり最速をマーク。それでも２番手から早めに動いた４番人気のレディバグを頭差とらえ切れなかった。

　今年はマイル戦にこだわることを年頭に掲げ、まずはフェブラリーＳへ参戦したが、１３着とはね返された。前走は初めての芝にもチャレンジ。ところが阪神牝馬Ｓでは追走にいっぱいの１１着と惨敗だった。「試しに使ってみたけど、阪神の芝は合わなかったね」と藤原智師。その表情に悲観の色はない。「最後は無理をしなかったし、すぐに息が入っていたぐらい。度外視していいですよ」とさばさばしたモノだ。

　その後は予定通り、前半の大目標とするここへ向けて調整を進めてきた。「いくらか立ち上げに時間はかかったけど、その後は順調に来られています。追い切りの動きも良かったし、時計も満足のいくモノ。いい状態でいけると思います」とキッパリ。

　門別時代にＪｐｎ３のエーデルワイス賞は勝っているが、南関東入りしてからは重賞タイトルを７個も獲得しながら、ダートグレードレースではＪｐｎ１のＪＢＣレディスクラシック４着など、あと一歩の競馬が続く。トレーナーは「条件は申し分ないので、何とか１個、ウチでもダートグレードを取らせてあげたいね」と気合を入れる。５歳の夏。機は熟している。

　相手はもちろんＪＲＡ勢。２月のデイリー盃クイーン賞を制しているアーテルアストレアは川崎コース３度目。過去２回はエンプレス杯で４、６着。近３走は先行策に転換して好走している。昨年１２月の神奈川記念を女性ジョッキー・ドイルの手綱で快勝したヴィブラフォン。昨年のデイリー盃クイーン賞の覇者・ライオットガールは４月の兵庫女王盃もＶ。前走のエンプレス杯は４着だったが、コース２度目で前進があっていい。ＪＲＡ３勝クラスを逃げ切って重賞初挑戦となるミラクルティアラも警戒したい。