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こだわりのタン 映画「ふたりの旅路」桃井かおりが食すのは和食ですが…

 店長の日高出さん
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 女優、桃井かおり(66)が主演する映画「ふたりの旅路」(関西地区7月15日公開、マーリス・マルティンソーンス監督)は、初の日本・ラトビア共和国合作映画だ。ラトビアの首都、リガと神戸でロケが行われた。劇中、和食店として登場したのが神戸・ハンター坂にある創作焼肉の店「カルビ越え」。タンが自慢の人気店だ。

 ◇   ◇

 桃井ふんする主人公、ケイコは1人で食事をする。神戸でも旅先のリガでも、優雅に少し寂しさを漂わせながら。「カルビ越え」では、楽しそうな家族連れの中、1人でゆっくり和食を味わうシーンを撮影した。

 店内にはのれんで仕切られた個室スペースがあり、ラトビア人の監督がその雰囲気に引かれて撮影場所に決めたという。ロケは2015年9月。店長の日高出(ひだか・いずる)さん(46)は「当日僕も始発に乗って来ましたが、早朝からいくつもの機材が運びこまれ、映画作りって大変なんやなぁと思いました」と振り返る。

 現場では桃井が英語でラトビア人と日本人スタッフの通訳を務めていた。「僕たちにも気を使ってくださってね。『監督はハゲだけど怖くないわよ』とか言って笑わせていました」

 同店は2008年4月1日オープン。日高さんが以前勤めていたタン専門店の店長に任されるという形での開店だった。

 「20代からいろいろな仕事をしてきたけど接客業が楽しいなと思いはじめていた頃でした」と日高さん。阪神・淡路大震災の前年(1994年)、23歳の時に母が50歳で亡くなった。「人は簡単に死ぬんだと思い知らされ、そこから好きなことをやろうと思ったんです」

 焼き鳥店、前述のタン専門店を経て現職に。ここでも自慢はタンだ。「プチッとした食感を残すためタンは凍らせません。冷凍の方が薄く切りやすいんですけど。うまく切るコツは包丁をしっかり研ぐことですかね」

 3本ある包丁は、鏡のように常にピカピカ。薄くカットされたタンを、熱した石焼き鍋にのせると「ジューッ」とおいしそうな音が響く。特製のレモンじょうゆでさっぱりと。

 スタッフの鳥巣裕梨子さん(31)は「石鍋は炭火のように煙が上がらず、鍋のどこに肉を置いても同じ温度でおいしいですよ」。劇中、ケイコを案内する店員役で“出演”を果たした。

 日高さんは「実は撮影に際して二転三転した部分もあり大変でした。でも、撮影に立ち会わせてもらいゼロから何かを生み出すことは、映画も料理も同じなんだなぁと思えました。良い経験をさせてもらいました」と、料理人の誇りをのぞかせた。

 ◆カルビ越え 神戸市中央区中山手通1丁目27の12 富士産業ビル2階。TEL078・265・0188。営業17~23時(22時半LO)。年始のみ休み。各線三宮駅から徒歩約10分。

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