夜な夜な“女まつり”~大阪・ミナミ

 バーテンダーの窪田みおさん
 ハイボール(通称・神ハイ)。冷凍庫で冷やしたスーパーニッカウイスキー60ミリリットル、炭酸1本(約200ミリリットル)
2枚

 夜な夜な“女まつり”が繰り広げられている店が大阪・ミナミにある。「バー ソワレ」。5坪ほどの小さな店を1人で切り盛りするバーテンダーの窪田みおさん(33)はジャズ歌手からの転身だ。「女性1人でも来やすいバーに」との願いで3年前にオープン。「いつかはライブもやりたい」と夢を温めている。

 ◇   ◇

 淡いグリーンのドア。ミナミの喧騒(けんそう)の中にあって、イギリスのパブっぽい外観がかわいらしい。「女性が入りやすいように、内装にもこだわりました。小さい店ですが、開放的にしようと」。天井にはデザインの違うステンドグラスのライトが3つ。優しい光を放つ。

 窪田さんは声の良さを見いだされ、レッスンを経て25歳でプロのジャズ歌手に。大阪、神戸を中心にライブハウスなどで活躍した。大好きな歌を仕事に楽しく過ごしていたが、少しずつ「モチベーションを保っていくのが難しくなった」という。仕事を続ける上で誰もがぶつかる壁だったのかもしれない。29歳のとき、通っていたバーのマスターから「2号店を出すのでやってみないか」と声をかけられた。

 「バーという空間が好きなんです。歌手をやりながら、いつかは自分でバーをやってみたいとも思っていました」。マスターに背中を押された格好でシンガーからバーテンダーへ。自ら物件を探し、元焼き鳥店だった今の場所に「ピンときた」という。

 歌手活動を応援してくれていた母親は「夜の蝶にするために育てたんじゃない」と反対した。「全部決めてから報告しました。30歳までに『これ』というものが欲しかったんです」。窪田さんの頑張る姿をみてナットクしたのか、今では勤め先の農園でとれた野菜を送ってくれる。

 お酒はウイスキーを中心に250種類ほど。“夜の蝶”というより“夜の太陽”のような窪田さんの飾らない人柄を慕ってアラサー女性でにぎわう。「毎晩女まつりです(笑)。もちろん男性も多いですよ。カップルで来られて2回目は女性の方だけとか、『ここなら安心』とお父さんが娘さんに教えたり」。年配の客も多く、男女の比率は平均して5対5くらいという。

 「バーは職場と家をつなぐ場所。嫌なことがあったらここで愚痴を吐き出して、家では早くぐっすり眠ってもらいたい」。ライブ演奏も計画中で「来年中に実現できれば」。窪田さんの歌声、聴いてみたいなぁ。

 ★バー ソワレ★ 大阪市浪速区難波中3の3の24 NK難波ビル1階。南海電鉄なんば駅から3分。TEL06・6644・3774。営業18時~翌1時。月曜定休。チャージなし。

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