あなたの知らない佐渡金山 ひんやり探検

 佐渡金山のシンボル「道遊の割戸」
 ヒンヤリしている「道遊坑コース」
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 小中学校の修学旅行コースでもおなじみ「史跡・佐渡金山」。流刑の地や、坑内のリアルすぎる人形の印象で江戸時代のイメージが強かったが、平成の時代まで操業を続けていたとは知らなかった。今回“探検”したのは明治期からの産業遺産がそのまま残る道遊坑や採掘・精錬施設。長崎県の軍艦島に続けとばかりに世界遺産(文化遺産)登録を目指す“佐渡金山の裏側”に奥深く潜入した。

 ◇   ◇

 「なじみの女にも会いてえ~なぁ~」というセリフが印象に残る約70体のリアルすぎる人形が名物の「宗太夫コース」(江戸時代)とは反対側の「道遊坑コース」(明治・近代)のトンネルに入る。

 ヒンヤリとした空気が全身を包む。坑内の気温は通年10度前後。真夏の外気から解放され、噴き出していた汗も一気に引く天然の冷蔵庫だ。

 1899(明治32)年に開削された道遊坑は、鉱山の各主要坑道とつながっており、鉱石を運んだトロッコが展示されている。坑道を抜けると一面芝生の工場跡に出る。採掘機械やトロッコの保守管理に使用された工作機械類が油で黒く輝き、かつて屈強な男たちが日本の産業発展に尽くした姿が脳裏に浮かんでくる。

 1601年の開山から1989年の操業停止まで、国内最大の金銀山として78トンの金と2330トンの銀を産出してきた。明治維新時に開削された「大立竪坑」内には1918(大正7)年に輸入された巨大な米国製空気圧縮機や、エレベーター巻揚機がそのまま残されており、“廃虚マニア”もうなる存在感だ。

 必見なのが鉱石から金銀を抽出する作業を行った「北沢浮遊選鉱場跡」。年間5万トン以上の鉱石処理が可能で「東洋一」の規模を誇った。山の斜面を利用したコンクリートの骨組みが雑草に覆われ、隣接するシックナーとともに、ローマの古代遺跡を思わせる。

 この夏、江戸時代コースと併せてじっくり“探検”してみてはいかがだろうか。

◆佐渡へのアクセス

・新潟~両津航路→ジェットフォイル65分、カーフェリー2時間20~30分。

・寺泊~赤泊航路→高速船65分。

・直江津~小木航路→高速新型カーフェリー1時間40分。

 関西からは大阪から金沢で北陸新幹線に乗り換えで上越妙高駅下車、直江津港まで直通バスがある。大阪から上越妙高までは約3時間50分。

◆問い合わせ:佐渡汽船、ナビダイヤル:0570・200310。

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