鳥取・倉吉~廃線跡トレッキング【下】

  倉吉線の廃線跡に広がる竹林
 山守トンネル
2枚

 JRが国鉄だったころ、鳥取県倉吉市に「倉吉線」と呼ばれた支線があった。倉吉駅から山守駅までの約20キロ。1912(明治45)年に開通するも採算が取れず、85(昭和60)年3月に地元住民に惜しまれながら廃線となった。しかし、レールや枕木は今も一部区間で残り、現在は“廃線跡トレッキング”として人気に。線路の間からは敷石をものともせずに天高く竹が伸び、“ド根性竹”として親しまれている。

 ◇   ◇

 草原に真っすぐ伸びる赤茶けたレールをたどると、ぼろぼろになった駅に着いた。

 「たいきゅうじ」と書かれた駅の名前を示す名板。漢字では「泰久寺」。終点の「山守駅」より1つ手前だ。

 名板の外枠は路線が現役だった当時のままで、すっかり赤さびに覆われている。名板は廃線後に新たに取り付けられたものだが、それでも字はかろうじて読めるほどに薄くなり、廃駅であることを実感する。

 プラットホームは雑草だらけ。名板がなければここがかつて駅のホームだったとは思えない。そばにある線路も伸びた草に覆われていてほとんどが隠れている。ここからが廃線跡トレッキングのメーンだ。

 しばらく歩き進むと竹林が見えてきた。京都の嵯峨野のような風景。見上げると竹が視界を覆うほど。レールの間から大きな敷石をものともせずに太い竹が伸びている。枕木の間から成長するその様はまさに“ド根性竹”という呼称が似合った。

頭にポタリ!?

 さらに進んで小さな橋を渡ると「山守トンネル」が現れた。入り口は閉鎖されているのに近づいただけでひんやりとする。普段は入れないが、「休暇村 奥大山」のようツアー限定で中に入ることができる。安全対策としてヘルメットをかぶり、懐中電灯を手にして中へ。真っ暗だ。夜は恐ろしくて絶対に入りたくない。

 頭に何かが落ちた。水?まさかの血?あわててぬぐうと無色無臭だった。血でも何かの体液でもなさそうだった。やれやれ。

 トンネル内は真っ暗。懐中電灯は必携だ。足元を確かめながらゆっくり15分くらいで抜けるとそこは…県道45号だった。暗闇にいただけに日の光が余計にまぶしい。線路は道路手前でぶっつり切断されていた。

 線路を歩いていると米映画「スタンド・バイ・ミー」のような気分。少年たちは死体を探していた。オッサンになったら探すものもないな。

 ★アクセス JR大阪駅から倉吉駅まではスーパーはくとを利用して片道約3時間。料金は同7230円。

 ★「休暇村 奥大山」(鳥取県江府町) 倉吉線の廃線跡トレッキングツアーを実施。ガイドが同行し、通常は入ることができない山守トンネル内にも。実施日は6月2日と同月12日から宿泊し、翌朝出発。1人1泊3食付き、ツアー代、税込み1万5000円。問い合わせは同休暇村(TEL0859・75・2300)。

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