1・17に整う新体制

 【1月11日】

 キャンプが待ち遠しい。1、2軍とも沖縄開催となる初めての春は、さて、どんな景色が見られるのか。両キャンプ地が目と鼻の先となれば、朝ファームにいた選手が昼から1軍に!なんてことも?

 な~んて色々と想像が膨らむ。 一年前の景色と異なるのは、宜野座のグラウンドに新監督の岡田彰布がいること。選手やスタッフに新鮮な顔ぶれが並ぶこと。そして、おそらく、藤浪晋太郎がいないこと…。挙げればもっとあるだろうけど、僕の楽しみの一つは、ある男がタイガースに帰ってくることである。

 今岡真訪がその人だ。

 ご存じのように、新人合同自主トレ(鳴尾浜)の視察に姿を見せた彼だけど、実は、まだ球団と正式に契約を結んでいない。

 今岡はどうしたんだ。

 健康面は?

 本当にコーチに就くのか。

 やきもきしているファンがいるかもしれない。

 安心してください。決まってますよ。ハイ。

 どうやら今岡の契約日は1月17日。阪神・淡路大震災から28年目となる追悼日に打撃コーチとして契約を結び、おそらくその日のうちに入団会見を行う。17年以来、6シーズンぶりに晴れてタテジマ復帰を果たすことになるのだ。

 本来なら岡田新体制が発表された昨秋に会見できれば良かった。しかし、体調が整わず現場復帰への障壁があったため、契約は年を越すことになった。指導者といえど体が資本の仕事だから、この遅延は致し方ない。年末に彼と連絡を取ったけれど、元気そうだったし、とにかく体調万全で、「誠の救世主」が新体制に加わることを喜びたい。

 コロナ禍も4年目である。昨年はようやくファンがスタンドを埋める光景が帰ってきた。が、ここにきて感染が再び猛威をふるっている。果たしてキャンプはかつてのような平時に戻るのか。

 選手は?

 ファンは?

 そして、僕らメディアは?

 コロナ禍の3年間、岡田はデイリースポーツ評論家としてスタンドからキャンプを眺めてきた。感染対策の制限がかかり、元監督であっても、グラウンド、ブルペンの往来がままならなかった。

 「なるべく元に戻したい」

 岡田はそう話している。

 ファンの入場制限、マスコミの取材規制…近日中に公表されるNPBのガイドラインを待つことになるが、できる限り、少なくとも過去3年より「前進」させ、平時に近いキャンプを行いたい。指揮官はそんなふうに考えている。

 新オーナーに就任した杉山健博も2月に沖縄へ赴き、1、2軍のキャンプを視察する。東大野球部出身の総帥が球春に触れ、岡田、そして選手、スタッフを激励し、05年以来遠ざかるアレ…いや、しつこく触れない方がいい。だってそこを目指さないわけがないのだから、何度も書くのは白々しい。とにかく、それを期待できる景色を沖縄で眺めたい。=敬称略=

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