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今だからCSを語る

 日本一を決め、胴上げをされる工藤監督(撮影・飯室逸平)
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 【11月4日】

 ヤフオクドームの記者席で工藤公康の胴上げを眺めながら、この原稿を書いている。思い返せば、甲子園の「泥んこ試合」が随分昔のように感じる。日本一はホークスだけど、プレーオフの主役はベイスターズ。そんなポストシーズンだった。虎目線で語るなら来年のDeNAはカープ以上に厄介…とにかく、ラミった進撃がフロックでないことはよく分かった。

 この日の朝、コンビニでスポーツ紙に目をやると、決戦前の各紙は一面に「工藤」「王」「ギータ」…ここは福岡だから当然そうなる。ちなみに、本紙は阪神秋季キャンプで柵越え連発の大山悠輔、スポーツ報知は坂本勇人の自主トレものが一面を飾っていた。何を言いたいか。この半月間、伝統のGとTが球界の脇役に押しやられていることが、オッサン記者にとっては何だか寂しく感じるのだ。

 両軍とも情けない?まあ、それは傍らに置くとして、今季の全日程が終わった今だから書きたいことがある。改めて議題に上げてもいいのでは-と感じること、それはCS制度のあり方である。

 今さら?いや、以前から書いている。14年に阪神がセ・リーグ2位から勝ち上がり、ここ福岡へ来たときにも書かせてもらった。再考したほうがいい、と。12球団2リーグ制でプレーオフをやるのは無理がある。誰が考えたって難しいのは分かるが、個人的には「再考の余地」ではなく、来シーズンにも改めましょうと言いたい。

 前述したようにDeNAの「準優勝」に水を差す気などない。結果的に、しびれる戦いを見せてくれたのだから。ただ現制度には、それこそプロ野球人気に水を差しかねない危うさも潜んでいる。首位に14・5差で3位のDeNAがここまで健闘したことでその色は濃度を増した。セ・パとも首位に15差離された3位同士が勝ち上がり、日本シリーズを戦う。それでも勝てば日本一…実例がないものの可能性は十分あることが分かった。そういう意味でも、新たに一石を投じるプレーオフになった。

 この夜、球場で報道陣、球団関係者に意見を聞くと、現制度をヨシとする人は一人もいなかった。

 「日本シリーズを4チームでやるんよ。リーグ優勝の2球団は自動的に日本シリーズ進出。そしてセの2位とパの3位、パの2位とセの3位がたすき掛けで戦う。2位は2勝、3位は3勝で日本シリーズ進出。CSで勝ち上がった2チームが、それぞれリーグ優勝したチームと日本シリーズファーストステージとして戦う。当然これにも何らかのアドバンテージをつける。この制度だと、巨人対阪神の日本シリーズもありうるよな」

 これは、かつて金本知憲が僕に語った新CSの私案である。消化試合をなくすべくCSは存続するべきだけど、基本的にリーグ優勝チームの優位性は動かしちゃいけない。シーズンのゲーム差によるアドバンテージのあり方など、金本も考えを巡らせていた。もっともっと魅力あるプロ野球に。17年の素晴らしい日本シリーズが分岐点になってほしい。=敬称略=

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