阪神ドラフト急上昇の柿本晟弥 パナソニックの151キロ即戦力右腕 鳥谷氏の“教え子”昨年から直球の質改善

 阪神が今秋のドラフト候補としてパナソニックの柿本晟弥投手(24)をリストアップしていることが24日、分かった。柿本は最速151キロを誇る本格派右腕で即戦力としての評価は上々。チームの総合コーチを務める元阪神の鳥谷敬氏(45)から指導を受ける“教え子”でもある。ドラフト解禁年の今年、さらなる成長曲線を描いており、注目を集めている。

 今年限りで休部となるチームの思いを背負って奮闘するエースに、阪神のスカウト陣も熱視線を送っていた。柿本は21日、日本選手権・近畿地区最終予選の準決勝・三菱重工West戦に先発。初回から150キロをマークして8回3安打1失点と好投し、日本選手権の代表決定戦進出を導いた。NPB11球団が視察に訪れており、阪神は畑山統括スカウトを含めた3人態勢と注目度は高かった。

 柿本は最速151キロの直球にスライダー、カットボール、カーブ、フォーク、ツーシームの多彩な変化球を操り翻弄(ほんろう)する。特に「決め球にストレートを使うことが多くなった」と春に比べて自信を深めているのが直球の質だ。その成長の裏にはコーチを務める鳥谷氏の存在が大きかった。

 昨年鳥谷氏から「体の開きが早い。それだとスライダーも見えるし、真っすぐもタイミングが取りやすい」と打者目線で助言を受けた。それから「勝手にそういうフォームになるようにウエートトレーニングより機能系のトレーニングを増やした」と体が開かないようにたたきこんだ。その結果、「真っすぐがちゃんと指にかかっている」と変化を実感している。

 東洋大4年秋にはプロ志望届を提出も、指名漏れを経験した。同級生の一條力真(ロッテ)と岩崎峻典(ソフトバンク)は指名を受けた中で悔しさもあったが「すぐに切り替えて、社会人で頑張ろうと思っていた」と前を向いてやってきた。今月上旬まで行われていた都市対抗野球ではNTT西日本の補強選手として出場。2回戦のNTT東日本戦で7回2/3を1安打無失点と好投し、存在感を放った。「春先はコントロールを乱して自滅することがあったんですけど、自信を持って自分のボールをストライクゾーンに投げられるようになった」と、この登板を機にマウンド上での余裕も出てきたという。ドラフトへも「2年前よりは自信があります」と力強く語った。

 鳥谷氏の教え子という以外にも、阪神に“縁”を感じる要素はある。出身は兵庫県赤穂市で、高校は東洋大姫路と、人生の大半を兵庫で過ごし、プレーしてきた。さらにパナソニックのホームページでは「あなたにとってのヒーロー」に「藤川球児さん」、「いつか対決したい人」に「鳥谷敬コーチ」と回答し、虎戦士へのあこがれもうかがわせる。30日には3大会ぶりの日本選手権本大会出場を懸けて日本新薬と対戦する。成長し続ける右腕の投球から目が離せない。

 ◆柿本 晟弥(かきもと・せいや)2002年5月9日生まれ、24歳。兵庫県赤穂市出身。183センチ、80キロ。右投げ右打ち、投手。小学2年から赤穂野球少年団で野球を始め、赤穂中時代は龍野ボーイズでプレー。東洋大姫路では1年夏に背番号19でベンチ入り。2年秋から背番号1。東洋大では1年秋に2部リーグでリーグ戦初出場。50メートル走6秒5、遠投110メートル。球種はスライダー、カットボール、カーブ、フォーク、ツーシーム。最速151キロ。

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