阪神・下村が5度目の挑戦で念願のプロ初勝利 大粒の涙 入団直後のトミー・ジョン手術乗り越え、3年目にして初星 チームの巨人3連戦3連勝に貢献

 「巨人2-3阪神」(13日、東京ドーム)

 阪神の下村海翔投手が5回4安打2失点の力投。3年目にしてプロ初勝利を挙げた。同時にチームの今3連戦3連勝に貢献した。

 粘って勝ち星をつかんだ。三回、中山に2ランを被弾。先制は許したが、崩れなかった。四回は1死一、三塁のピンチを迎えたが、キャベッジを三振。2死からは石塚の放った痛烈なライナーにも反応。自らの好プレーで追加点は与えず。五回も2死二塁としたが、松本を投ゴロに抑えた。

 右腕の力投に打線が応えた。1点を追う六回、女房役の坂本が逆転2ラン。一瞬にして勝ち投手の権利が舞い込んできた。

 下村は23年のドラフト1位で青学大から入団。ただ、入団直後の24年4月に右肘のトミー・ジョン手術を受けた。そこからは長いリハビリ生活に突入。大きな期待を背負いながら、2年間マウンドにすら上がることができなかった。

 苦しい時期続いたが、懸命に乗り越え、今年7月2日の中日戦(甲子園)で念願の1軍デビューを飾った。そこから4度先発し、壁に阻まれてきたが、伝統の一戦でついに1勝をつかみとった。

 試合後、ヒーローインタビューで下村は「入団してから時間がかかってしまったんですけど、1軍で勝つことを目標にずっとリハビリを頑張ってたので本当にうれしいです」と喜びを表現した。自身の投球は「先制点を与えてしまったんですけど、その後のピンチとかはしっかり粘れたんで。粘り強く投げられたかなと思います」と話した。

 坂本の逆転2ランと問われると「5回で交代と言われてベンチで応援していて、まさかあそこで逆転してくれるとは思わなかったんで。打った瞬間。飛び跳ねるような感じで喜んでしまいました」と明かした。

 この日は関西から両親もスタンドで観戦。マイクを通じて直接メッセージを求められると「ヤバイ…」と言って目頭を押さえた。「入団してから心配ばかりかけたんですけど。家に帰った時も、僕に全然野球の話とかせずにずっと見守ってくれてたんで。たぶん、僕より心配してたと思うんですけど。時間はかかったが何とかきょう勝てて良かったです」と言葉を紡ぐと、涙でぬれた瞳をぬぐった。

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