阪神・坂本 今季2号「流れを持ってきてくれている」村上粘投に応えた起死回生の同点ソロ

 「広島2-4阪神」(19日、マツダスタジアム)

 1点ビハインドで、あと7つのアウトで連敗という状況だった。七回2死走者なし。阪神・坂本が一振りで試合を振り出しに戻した。打った瞬間、虎党のどよめきとともに一瞬でスタンドイン。「それまで迷惑しかかけていないので、何とかしたいという思いがあった」。グッと表情を引き締めてダイヤモンドを一周したが、ハイタッチの強さが喜びの表れだった。

 村上が六回1死二、三塁から連続三振に抑えた直後の攻撃だった。「頌樹の投球が流れを持ってきてくれている」。女房役として、粘りの投球を続ける後輩に負けを付けたくなかった。遠藤の直球を左翼席へ。藤川監督も「坂本が苦しんでいる中でボコンと打ったというのが、これが非常に大きいですね」と大絶賛した。

 6月19日のDeNA戦(横浜)以来、ちょうど1カ月ぶりの2号ソロ。あの時は右翼へ今季最長の123メートル弾だった。この日の一発は飛距離こそ劣るが、打球速度は167・7キロと今季最速を更新。「あんなの打ったことない」と本塁打を打つたびに冗談で笑わせるが、間違いなくパワーがついている。

 WBCで力のなさを感じ、今季はシーズン中でもウエートトレーニングの強度を上げている。加えて食事量も大幅に増量。「とにかく米。白米がおいしいのよ」。焼き肉でも序盤からライス、焼き鳥でもシメに丼を注文する。ラーメンでも麺はダブルが当たり前だ。中野から「誠志郎さんは本当によく食べる」と引かれるほど。夏場になっても食欲は落ちていない。

 自身の一発が流れを変えて、先発マスクで2連勝。八回に一触即発の事態になると、主将らしく野手を落ち着かせた。「これを長引かせるのはあまり良くない。またカープさんとやる時はフラットに思い切り勝負すればいい。とにかく目の前の試合、みんなで強い気持ちを持って戦うだけだと思う」。坂本がマスクをかぶれば野球が面白い。広島の夜に攻守で輝いた。

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