阪神 今朝丸デビュー満塁斬りの舞台裏 「彼の真っすぐなら」坂本初タッグですぐ直感
3日の広島戦(甲子園)でプロ初登板を果たし、3回無失点と好投した阪神の今朝丸裕喜投手(20)。最後は六回2死満塁のピンチを招いたが、渾身(こんしん)の内角直球で好調の名原を三ゴロに抑えた。堂々のデビューを飾った右腕自身、捕手を務めた坂本、さらには凡退した名原にも振り返ってもらった。
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今朝丸は強気だった。六回2死満塁の大ピンチ。打席には売り出し中の名原。動じずストライク先行で有利に進めると、最後はカウント1-2から内角へ148キロのストレートで詰まらせ、三ゴロに打ち取った。
しびれる場面。捕手の坂本は振り返る。「一番いい部分を出してほしいという思いがあった。最善の形で勝負すればいいと。彼の真っすぐなら、十分抑えられると思ったのでサインを出した」。球を受ける中で感じた真っすぐの強さ。自信を持って要求することができた。今朝丸本人も「自分の球が投げられた。ストレートで抑えられたのはよかった」と手応えを口にした。
名原はチャンスの場面も含めて2度凡退。ファームでは何度も今朝丸と対戦してきたが、1軍の舞台では初めて相対した。「2軍でも球自体はすごく良かったですけど、1軍でああいう感じ(自信を持って)で投げられると嫌だった」と、向かってくる姿勢により脅威を感じたという。
何より、今朝丸が投げた3イニングで一番驚いていたのが坂本だった。2月のキャンプでも右腕の投球を受けておらず、試合で組むのももちろん初めてだった。「いい球を投げるなと思った。(途中から)1軍で初めて投げているという感覚ではない感じで捕っていたので、ボールの配り方も考えた」。最初は手探りでも、度胸のある姿をすぐに察知。結果、投球の6割以上が真っすぐ。強気のリードで果敢にぶつかっていった。
ベンチでもイニングごとに、会話は欠かさなかった。五回終了後のグラウンド整備の時間も右腕と言葉を交わした。今朝丸は「たくさん声をかけてもらった。全てがいい経験になった」と充実の初マウンドだった。
坂本は「いいスタートが切れたと思う。十分勝負できる、抑えるだけの力があるのは(本人も)分かったと思う」と20歳の若き右腕の実力を認めた。続けて「これから抑えることも打たれることもある。勉強しながら一緒に乗り越えていきたい」と語った。
虎の未来を担っていく今朝丸。一つ一つの経験を糧に、右肩上がりの成長曲線を描いていく。
