阪神・近本 負傷後初の実戦形式で即“ヒット” 藤川監督「鬼気迫るものが」 7月中復帰へまた一歩前進

 「左手首の骨折」でリハビリ中の阪神・近本光司外野手(31)が1日、兵庫県尼崎市の日鉄鋼板SGLスタジアムで、負傷後初の実戦形式となるシート打撃を行った。計5打席に立ち、1打席目にいきなり左前に安打性の当たりを放った。リハビリ開始からちょうど2カ月。実戦復帰、ひいては7月中の1軍復帰に向けて、不動の1番打者は突き進む。

 あくまで実戦“形式”ではあるが、近本が投手との対決の場に戻ってきた。左打席に背番号5がすっと立つ。5打席で仕掛けたスイングは15回。求道者は何かを確かめるようにバットを振った。

 快音が響いたのは1打席目だった。育成右腕の松原と対峙(たいじ)した9球目。外角への投球を流し打って左前へ運んだ。打球方向を見つめ、「うわーっ」と声をあげる松原。その一方で、近本は表情を崩すことなく、打球を見つめた。

 2打席目は空振り三振。投手が左腕の岩貞に代わった3打席目は二ゴロ。その後は再び松原と対戦し、2打席連続で空振り三振に終わった。さらなる快音は響かずとも、力強いフルスイングで順調な回復を印象づけた。

 小雨が降る中での計5打席。その模様を映像で確認した藤川監督は「非常にいい危機感と集中力を高めた状態」「左手にグッと力が入っていましたね。鬼気迫るものがある」と表現。近本自身はかねて「楽しく野球をすることが大事。そこを意識してリハビリを頑張っている」と心の持ちようを明かしているが、指揮官は並々ならぬ思いでリハビリに励んできた男の覚悟を感じ取った。

 4月26日の広島戦(甲子園)で死球を受け、左手首を骨折。5月1日からリハビリ生活が始まった。6月26日にはSGLの室内練習場で打撃練習を行い「順調に進んでいます」と現状を明かしていた。その言葉通り、同30日には屋外でのフリー打撃を再開するなど、着実にステップをのぼってきた。

 今後のプランについて、指揮官は「本人の感覚と打席でのボールの見え方、各ポジションのコーチ、トレーナーが判断していきますから」と話すにとどめたが、ファームでの実戦復帰を経て7月中の1軍復帰へと向かっていく。

 混戦模様のセ・リーグで、連覇に向けて戦い続ける猛虎に欠けたピース「1番・中堅 近本」。そのピースがはまる瞬間は確実に近づいている。

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