阪神・熊谷「確信できた」完璧三盗に捕手投げられず 走攻守で連日の躍動「どんどん結果を出していく立場」
「阪神1-0楽天」(6日、甲子園球場)
迷いなく三塁へ駆け出した阪神・熊谷に、球場全体の視線が注がれる。ベースに滑り込んだ瞬間、どよめきは興奮に変わった。価値ある三盗で先制点をアシスト。「120%の成功で行かないといけない場面でしたが(セーフを)確信できた。タイミングと相手(の動き)がバッチリ合った盗塁かなと思います」と充実感を漂わせた。
好投の早川を塁上で攻略した。五回先頭で四球を選び、犠打で二進。続く立石の2球目に左腕のモーションを完全に盗んだ。捕手が送球できないほど完璧なスチール。「試合前から準備して、たまたま、あの場面で(盗塁が)できたので良かった」。卓越した観察眼と集中力で風穴をあけた。
堅守も見逃せない。二回は黒川のハーフライナーを、ワンバウンドで処理。逆シングルで捕球して素早く遊ゴロを完成させた。四回無死一塁では、平良の打球を処理した中野からの二塁送球を捕球。一走・辰己と重なるも、軽快なジャンプで交錯を回避した。打っては二回2死一塁から左前に運び、2戦連続安打。走攻守で連勝に貢献した躍動ぶりが頼もしい。
9年目を迎える中、親友の存在は忘れない。23年7月、脳腫瘍のため元阪神・横田慎太郎さんが亡くなった。同じ95年生まれで「一番、仲が良かった」間柄。キャンプ最終日には空港から寮に帰る途中で、食事をともにするのが恒例となっていた。
横田さんが使用していた「ハンガーラック」は熊谷の自宅にある。「引っ越す時も奥さんが『これだけは捨てられないよね』と言ってくれて」。映画「栄光のバックホーム」は、まだ鑑賞できていない。「ヨコのことを知っているからこそ、見たくても見られない」。言葉にできない悲しみを受け止めて、色あせない思い出を心にとどめる。亡き友の思いも背負い、ひたむきに勝利を追い求めている。
「どんどん、結果を出していく立場なので」と浮足立つことなく、次戦に視線を向けた熊谷。唯一無二の輝きで、猛虎をさらに押し上げていく。
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