阪神・梅野「打つ方も開幕できました」今季初安打&マルチ 亡き母に捧げた「いい『ありがとう』を伝えられた」
「阪神3-0DeNA」(10日、甲子園球場)
ゲームセットの瞬間、阪神・梅野はそっと空を見上げた。「母の日」の一戦でフル出場。それは何かの巡り合わせにも感じられた。今季初安打が得点につながり、リードでは完封リレーに貢献。「投手陣を助ける意味では自分の仕事はできた。本当に最高の形で勝つことができて良かったと思う」と心地よい疲労感を漂わせた。
まずはバットで好機を広げた。五回無死一塁。石田裕の内角直球に詰まるも、白球は左翼線にポトリと落ちた。打った瞬間は三塁方向への凡打かと思われたが“神風”にも押された。今季10打席目で飛び出した、待望の快音に「やっと2026年、打つ方で開幕もできました」と白い歯をこぼした。七回先頭では詰まりながら右前打。嶋村の適時打で二塁から一気に本塁へ生還し、後輩の打点をアシストした。
特別な思いを込めてグラウンドに立った。梅野は小学4年生の時に母・啓子さん(享年34)を卵巣がんで亡くしている。「自分にとっても非常に特別な日。いい『ありがとう』を伝えられた。縁や運もあってこういう日を迎えられたので、良かった」。天国で見守ってくれている最愛の人へ、感謝の気持ちをプレーで表現した。
打席の登場曲も1打席目に限り、笹山太陽の「手紙~お母さんへ~」に変更。「全国のお母さん、母親への『ありがとう』を伝えるという部分で、変えさせてもらった。自分でスイッチを入れられるモノだったので、こういう結果になって良かったですね」と少し感慨深げに喜びながら、勝利の余韻をかみしめた。
守備では才木、ドリスのワンバウンドを何度もブロッキング。体で止める、を体現した姿に梅野らしさが詰まっていた。「目立たない仕事だけど、一生懸命やっている。それを最後の最後まで貫き通せた」と自己評価も上々。そして「今日勝てて本当に良かった」と笑った。母のため、チームのため、勝利を目指して梅野は戦い続けていく。
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