阪神・熊谷 中野代役で今季初スタメン 好守連発で完封アシスト「いつ、どこでもいける準備はしている」
「ヤクルト0-2阪神」(29日、神宮球場)
まばたき厳禁の美技で、見る者を魅了した。スタンドの興奮とは対照的に、阪神・熊谷は控えめな様子で帽子のつばに手を当てた。この男がいなければ、僅差の勝利はなかったかもしれない。中野のベンチスタートで巡ってきた今季初スタメン。好守連発で高橋をもり立てた。
ハイライトは二回だ。先頭・サンタナの中前へ抜けそうなゴロを逆シングルで捕球。即座に体を反転させ、ジャンピングスローでアウトにした。「守備から、しっかり守ろうという気持ちでやっていた」と涼しげな表情で汗を拭った。
五回2死では岩田の緩いゴロに猛チャージ。前進しながら捕球すると、無駄のないスローイングで出塁を阻んだ。さらに九回1死一塁では三ゴロで二塁に入り、無駄のない動作で併殺完成。「いつ、どこでもいける準備はしている。出た時に、しっかり自分らしさを出せればいいと思っている」。正二塁手の代役が“守役級”の存在感で輝きを放った。
内野全部と外野をこなせるが、本職・遊撃手の動きと感覚を最も重視する。「ショートの動きができていれば、他のポジションも対応できる」というのが持論。師匠の広島・菊池が毎年1月に主宰する、合同自主トレへの参加は今年で5年目になる。徹底的に基本動作を磨き、卓越したディフェンス力を習得した。
九回2死ではバットを折られながらも、しぶとく中前打。チームに欠かせぬ守備職人が、唯一無二の形で猛虎を支える。
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