阪神 中学野球支援へ地元・西宮市と連携協定 地域クラブ設立し運営費サポート、臨時コーチ派遣し大会開催も
阪神と西宮市が11日、西宮市役所で「中学校部活動地域展開に対する支援活動」について、共同で記者会見を開いた。同市教育委員会と連携して26年度から、中学軟式野球クラブ活動を支援することを発表。嶌村聡専務取締役球団本部長兼野球振興室長(58)は「西宮の地で誕生し育てられて今がある。恩返しがしたい」と語った。市と連携協定を結び、中学野球を支援するのは過去、12球団でも他に例を見ない活動。球界随一の人気球団が新たなシンボルになる。
過去に12球団でも例を見ない支援活動を、嶌村球団本部長は「恩返し」と表現した。今年1月には野球振興室を新設。自ら室長として野球振興活動の指揮を執る中、西宮市からの地域クラブ活動への支援依頼を快諾した。阪神は同市に本拠地・甲子園球場を置く。球団としての使命を語った。
「受け皿がなくなる。ならその受け皿を作ろうよと。今年は当球団90周年。甲子園球場が昨年100周年。西宮という地で誕生し、育てられて今がある。そこに恩返しをしたいという思いです」
同市の統計では直近10年で全国の中学軟式野球部員が40%減少。さらに西宮市は中学の部活動について、26年度から段階的に地域クラブに移行していく。市内の中学校20校では17チームの軟式野球部が活動しているが、現在でも地域活動クラブとして移行の登録申請をしたのは10チーム。受け皿が必要だった中、市が阪神に支援を依頼した。
具体的には登録申請のない市内3カ所の空白地に地域クラブを設立。阪神の元1軍打撃コーチで、野球スクール「野球心」を運営する水口栄二氏(56)と連携し運営費なども支援する。さらに臨時コーチとしてアカデミーコーチを派遣。西宮市と共催で地域クラブ向けの大会「タイガースカップ」を開催するなど多方面から支援を予定する。
加速度的に少子高齢化が進む昨今は特に、若年層で野球競技者の減少は顕著。同席した藤岡謙一教育委員会教育長は「野球離れは進んでいるが、西宮市には甲子園球場がある。全国の高校球児にとっても聖地で、憧れの球場ですから」と支援を感謝し、活動の象徴的な存在として期待する。50年、100年先に待つ野球の未来を紡ぐ活動。感謝の思いを還元していく。
