阪神戦力外 楠本が現役引退 8年のプロ野球生活「後悔はない」憧れの甲子園で幕 今後は「野球に恩返し」

 今季限りで阪神を戦力外となった楠本泰史外野手(30)が現役引退を決断したことが14日、分かった。「後悔はない」と晴れ晴れとした表情で幕を引いた8年のプロ野球生活。最後は幼少期に憧れた阪神、甲子園でバットを置く。

 花咲徳栄高から東北福祉大に進み、17年度ドラフト8位でDeNAに入団。全82人中、81番目に名前が呼ばれたこともあり、「もう諦めてネクタイを緩めてました」と笑う。夢の扉が開くと、そこからは全力だった。「どうやったらうまくなるか」。毎日、自らに問いかける日々。成績が落ち込み、日にちが変わっても室内練習場で悩んだ夜もある。

 昨オフに戦力外となって、今季から憧れだったタテジマに袖を通した。大阪府吹田市出身。甲子園は何度も訪れ、2003年のリーグ優勝はスタンドで見た。金本、赤星らに夢を重ね、「プロ野球に憧れるきっかけ。家ではテレビで見ていた。タイガースの選手がかっこよく見えた」と懐かしむ。現役引退を決断した最後の場所が甲子園なのも、不思議な縁に導かれたのだろう。

 人に恵まれた野球人生だ。DeNA時代には骨折、肉離れを押しての出場をトレーナーたちに支えてもらった。史上2人目の代打逆転満塁プロ初本塁打は忘れられない一本となった。「野球に育ててもらってここまできたので恩返しがしたい」。今後は未定。それでも第2の人生も楠本らしく、フルスイングで駆け抜けていく。

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