阪神・石井 球団新記録48回無失点 1軍復帰即3人斬りで達成 ついに球児超えも「全く比較できない」あくまで謙虚に
「阪神6-2中日」(26日、甲子園球場)
帰ってきたミスター0が新たな歴史を刻んだ。リフレッシュのため出場選手登録を抹消されていた阪神・石井大智投手(28)が1軍に復帰し、4点リードの九回に登板。三者凡退で締め、2006年・藤川球児がマークした47回2/3連続無失点を超え、48イニング連続無失点の球団新記録を樹立した。CSファイナルSに向けて、頼れるリリーバーが万全の状態で戦線に戻ってきた。
最後のアウトを取ると、石井はホッとした表情で捕手の坂本と握手を交わした。藤川監督を超える球団新記録も「(記録は)全く考えてないですね。なるようになるので」。いつも通り、淡々と言葉を紡いだ。
4点リードの九回、石井の名前がコールされると、球場は大歓声に包まれた。リフレッシュ期間として、出場選手登録を抹消されていたため、優勝を決めた7日以来の登板。「やっぱり満員の甲子園は特別な舞台ですし、最高ですね」。雰囲気をかみしめながら、リリーフカーを降りマウンドに向かった。
圧巻の内容だった。先頭から森駿、代打の辻本と直球で連続三振に仕留める。最後は代打のブライトを右飛に抑えゲームセット。わずか10球。危なげなく試合を締めた。
自身の記録を更新する49試合連続無失点。さらに48イニング連続無失点とし、藤川監督の47回2/3を超えて球団1位となった。ただ「(監督は)38試合で、そのイニングを投げ続けている。僕の立場としては、リフレッシュさせてもらって、万全の状態で投げさせてもらっているので、全く比較できない」と謙遜した。
それでも、いろんなものを乗り越えてたどり着いた数字だ。交流戦中にケガでの離脱。夏場は毎回のように走者を背負って、苦しい投球が続いた。「いろいろ感じながら投げているんですけど、去年と違いすぎて」。結果だけを見ればゼロが並んでいたが、肌感は昨季よりもきつかったようだ。
シーズンが進み、相手チームも研究を重ね、思い通りにいかないことも多かった。そこで「その対策を利用して抑えようと思った」。力で押し切るのではなく、頭を最大限使って打者に立ち向かった。苦しい時期のはずが「今のしんどい期間はいい経験です」と充実感さえ漂わせていた。
チームは交流戦同様、石井がいない期間は5勝7敗1分けと負けが先行していた。ただ、右腕が戻れば自然と雰囲気も変わる。投打がかみ合い快勝。連敗を3で止めた。「監督が環境を整えてくれて、結果につながったので、プラスに捉えて、次に向けてしっかり準備していきたい」。虎の最強リリーバーが元気な姿で帰ってきた。
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