阪神・大山 三度目の正直 貴重な追加点「本当はその前に打たないといけない」二度の先制機で三振反省
「阪神2-0ロッテ」(19日、甲子園球場)
勝利を手繰り寄せる一打に甲子園が沸いた。価値ある追加点に大歓声が降り注いだが、阪神・大山悠輔内野手はいつも通り表情を変えなかった。
「チームのためにも、あそこは1点だと思いましたし、その前のチャンスで打てていなかったので、なんとかしないといけないと思いました」
1-0で迎えた七回、2死一、二塁の好機。集中力を高めた。ここまで3打数無安打に抑えられていた、種市の148キロの外角直球を振り抜いた。鋭い打球はあっという間に二遊間を破り中前に弾む適時打。チームに貴重な得点をもたらした。
三度目の正直だった。この日は初回の第1打席、2死二、三塁の好機で外角直球に手が出ず見逃し三振。三回は2死満塁で打席が回ってきたが、最後はフォークで空振り三振。2年前の対戦では甲子園で3ランを放っていた相手だったが、一転して苦しめられていた。
チャンスでの凡退のたびに、聖地に響いた大きなため息。これ以上やられるわけにはいかなかった。「本当はその前に打たないといけないところ」。強い思いを胸に、なかなか捉えきれなかった右腕の直球をついに捉えた。まさに意地の一打だった。
藤川監督も安堵(あんど)の様子を見せた。「前半戦、非常に苦しい打席を送っていた大山が打った。甲子園のタイガースファンは早く打ってくれという思いがあって、大山が打ってくれて少し良くなりましたね」。森下、佐藤輝とクリーンアップ2人が厳しい攻めにあう中、そこで結果を出すのが大山の仕事だ。
快投を続けていた先発のデュプランティエを援護する大きな1点にもなった。「みんな頑張っているんで。チームとしても勝ったことが一番です」。助っ人の来日初完封もアシストした。
2試合連続適時打で、チームも連勝と波に乗ってきた。苦しんだ交流戦も残すは1カード。最高の形で締めくくるためにも、全力プレーを続けていく。
野球スコア速報
関連ニュース





