阪神・佐藤輝 確信13号3ラン「うまいこと打てた」 貯金10&30勝セパ一番乗り 堅首で交流戦へ
「広島0-8阪神」(1日、マツダスタジアム)
確信弾に酔いしれた。阪神・佐藤輝明内野手(26)が2点リードの八回に特大の右越え13号3ラン。通算100号にあと3本に迫るアーチで勝利を決定づけ、チームは広島を3タテして3連勝。両リーグ最速の30勝&貯金10に到達した。3日からは交流戦に突入。本塁打と打点でリーグ2冠を走る4番を中心に、新庄監督率いるパ首位の日本ハムも倒すで~!!
これほどまでにかっこいいバットフリップはない。佐藤輝が豪快にバットを放り投げると、白球は右翼席へ吸い込まれていった。「うまいこと打てたと思います。良かったです」。どよめきが歓声に変わり、勝利を決定づける一発。交流戦を前に、セ・リーグのホームランキングが格の違いを見せつけた。
2点リードの八回2死一、二塁。塹江は7球も連続で直球勝負をしてきた。最速は157キロ。必死に食らいつき、甘い球を待った。フルカウントからの8球目にようやくスライダーが来ると、高めに浮いたのを見逃さない。「うまく反応できた感じですかね」。最後は右手一本になりながら、きれいなアーチを広島の空に描いた。
追い込まれながらの一撃。今季は初のケースだった。積極的に仕掛けていくだけに、2ストライク後の数字はどうしても下がってしまう。「そこは気にしていないですけど」と冷静だったが、粘りながらの本塁打には打撃の幅を感じさせた。
13本塁打と37打点はリーグ2冠。DeNAの牧が10本塁打、36打点と好調だが、再びトップに立った。この成績が注目されがちだが、打率も・290とハイアベレージを残す。昨オフに掲げた目標の一つが「3割はもちろん到達したいところではある」だった。
それも軽打で安打を増やすのではなく、持ち味を消さずにコンタクト率を上げることに取り組んだ。51試合の出場で長打率は・595。「打てるところもあったので、まだまだ練習したい」と現状に満足していないが、確実に理想の打撃へと近づいている。
昨年の6月1日は2軍降格中で鳴尾浜にいた。今年は猛虎打線の4番として、打線をけん引。慣れない外野守備も無難にこなしている。試合前練習では三塁でのノックも欠かさない。「監督、コーチと話し合いながらやりたい」と負担に感じることなく一生懸命だ。
チームは今季3度目の同一カード3連勝。両リーグ最速で30勝に到達して、貯金も今季最多の10とした。3日からは北海道に乗り込んで、パ・リーグ1位の日本ハムと戦う。「チームもかなり勝ち越しできたので、また交流戦も目の前の試合を頑張ろうと思います」。2冠の称号を背負い、パの猛者たちも打ち崩す。
◆過去5年の両リーグ最速30勝と貯金2桁球団 過去5シーズンの両リーグ最速30勝到達球団と試合数は2020年=巨人(50試合)、21年=阪神(46試合)、22年=巨人(53試合)、23年=阪神(45試合)、24年=ソフトバンク(45試合)。同最速貯金2桁到達日と試合数は20年=巨人(7月21日・25試合)、21年=阪神(4月16日・18試合)、22年=巨人(4月22日・24試合)、23年=DeNA(5月4日・26試合)、24年=ソフトバンク(4月28日・24試合)。このうち、リーグ優勝を飾った球団は20年・巨人、23年・阪神、24年・ソフトバンク。
なお、阪神が貯金2桁で交流戦へ突入するのは前回リーグ優勝&日本一となった23年以来でこの時は貯金17だった。
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