阪神・近本 延長11回にV打「何とか早く帰りたいなと」 巧打の秘訣は“情報を入れすぎない”
「中日0-3阪神」(23日、バンテリンドーム)
長いゲームを動かし、決めたのは阪神・近本光司外野手(30)のバットだった。やっと出た一本に、バンテリンドームには虎党の大歓声がこだまする。冷静に汗を拭ぐった仕事人。それでもお立ち台ではジョークを交えて虎党の笑いを誘った。
「延長ばっか続いてたんでなんとか早く帰りたいなと思いながら。みなさんも早く帰りたいだろうなと思って必死に打ちました」
両軍あと一本が出ない展開が続いた延長十一回。1死二塁で打席が巡った。「ワンチャンスものにしないとっていうのは当たり前のことですけど、なんとか後ろにつなぐっていう気持ちで打席に入っていました」。カウント2-1から藤嶋の浮いたスプリットに内からバットを出し、適時中前打に。「あんまり打ってるイメージなかった」という藤嶋からもぎ取った1点。「なんとかなるでしょと思って、なんとかなりました」とはにかんだ。
最近はSNSやYouTubeなどにより情報があふれているが、近本が意識するのは、情報を入れすぎないこと。「試合の中でしっかりとした結果を残すためには、できるだけ迷ったりすることは少ない方がいいかなと」。自然と情報が入ってくる現在だからこそ、選択することが必要。
その中で近本が取り入れているのは「練習でどういう感覚になってるから、どう修正して今日のピッチャーに合わせていくか」ということくらいだという。「それ以外にも入れすぎるとパンクして自分の状態を見誤ってしまう」とあえて情報を入れすぎないことが、結果につながっている。
この試合までの2試合連続で4時間超えし、連敗。この日も延長に突入した中で勝ちきったことは大きい。さらにチームは開幕からバンテリンドームで3連敗していただけに、大きな1勝で首位を守った。「しんどい試合が続いてるので。今日勝つのと負けるのと全然違うので。勝ってよかったなと思います」。近本はすがすがしい笑顔で帰路についた。
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