阪神・佐藤輝 体調不良から復帰即安打は幻に 「いい当たりが出たんで大丈夫」3戦ぶりスタメンも降雨ノーゲーム

 「阪神(降雨ノーゲーム)ヤクルト」(10日、甲子園球場)

 阪神は0-0の三回表2死で降雨のため、48分間の中断を経てノーゲームとなった。体調不良だった佐藤輝明内野手(26)が「3番・三塁」で3試合ぶりにスタメン復帰。初回に復活を自ら祝う右前打を放ったが、記録上は幻となった。藤川球児監督(44)にとっても、甲子園初勝利がまたもお預けとなった。

 スタメン発表で名前が呼ばれた時も、シート紹介で名前が呼ばれた時も、大歓声と拍手が巻き起こる。佐藤輝が元気になって帰ってきた。「いい当たりが出たんで、それは良かった」。幻の一打となった“復帰後初安打”。雨でずぶぬれになった虎党も、この一本で少しは笑顔になったはずだ。

 初回2死。いつもの打順で、いつも通りのルーティンで打席へと向かった。フルカウントから変化球を振り抜き、痛烈な打球で一、二塁間を破った。すさまじい打球速度に一塁・オスナと二塁・山田はほぼ動けず。右翼の西川も後逸しないように、丁寧に捕球するほどだった。

 8日の試合前練習ではグラウンドに姿を見せなかった。スタメンを外れ、八回に代打で空振り三振。9日も練習復帰はせず、ベンチスタートで試合出場もなかった。理由は体調不良。「食欲も少しなかった」と明かし、2日間とも安静に過ごしていたという。

 それでも、この日は順調に回復して全体練習に参加。フリー打撃ではポール直撃の当たりもあった。「ちょっと感覚の不安はありましたけど、いい当たりが出たんで大丈夫かな」。ノーゲームで記録には残らない。ただ、復帰1打席目から快音を響かせたことは次戦以降につながる。

 藤川監督は結果に一喜一憂することなく、「また明日以降ですね」とあっさりとした言葉で期待を寄せた。だが、佐藤輝の不在時に打線が苦しんだことは事実。打てば盛り上がることも証明された。

 チームは2連敗中。まだホームゲームで勝てていない。勝利に飢えるファンからは48分間の中断後にノーゲームが宣告されると、ため息が漏れた。佐藤輝も雨にぬれたユニホーム姿ですぐに切り替えた。「早くお風呂に入らせてください」。ニヤリと笑い、完全復活の足取りでグラウンドを後にした。

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