阪神・及川 ウィリアムス駐米スカウトから宝刀スライダー伝授!高評価の若虎に惜しみない金言 感謝「すごくうれしい」

 藤川監督(左)、ウィリアムス駐米スカウト(右)が見守る中、投球練習をする及川(撮影・中田匡峻)
 及川(左)と話すウィリアムス駐米スカウト
 及川(右)を指導する藤川監督
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 「阪神春季キャンプ」(11日、宜野座)

 阪神のジェフ・ウィリアムス駐米スカウト(52)が11日、藤川球児監督(44)とともに及川雅貴投手(23)を直接指導して、現役時代の代名詞である伝家の宝刀・スライダーを伝授した。昨季の投球映像をチェックした上で、右肩の上がりなど指摘。宜野座のブルペンで金村暁投手コーチ(48)も加えた“JFK”が、6年目左腕の飛躍へ向けて教えを授けた。

 「J」と「F」から熱視線を向けられながら、及川がブルペン投球を続けた。その数、100球ジャスト。ウィリアムス駐米スカウトは「真っすぐもいいですし、変化球もいい。今日見ていて本当に能力の高いピッチャーというのは強く思いました」と高く評価し、金言の数々を惜しみなく与えた。

 ブルペンでまず動いたのは藤川監督だ。上体を反らすような動きを交えて、及川を指導した。続いてウィリアムス駐米スカウトからも、及川にアドバイスが送られた。その内容こそが、左腕の持ち球でもある、スライダーについてだった。

 猛虎で勝利の方程式を担った現役時代、抜群の切れ味を誇った決め球。もちろん及川の脳裏にも刻まれており、「代名詞でもあると思いますし、その方にスライダーを教われた。気にかけてくださっていたんで、すごくうれしい気持ちです」と感謝した。具体的な改善ポイントについては、「自分の場合、スライダーを投げる時、並進運動で右肩が上がっちゃうんで。(左腕の)トップが上がり切らないから、去年とかは抜ける球が多かった」と反省を踏まえながら明かした。

 盟友とタッグを組んでのコーチングに、指揮官も「選手が良くなるためには必要なことだったので、すごくいい機会だったんじゃないかなと思います」と満足げ。「投手のパフォーマンス向上につながる部分は、全く違う角度から見ている方が気付きも大きいし、与えられる」と“ジェフの目”に信頼を寄せた。

 及川の投げ終わりに声をかけた金村コーチも、「みんな同じことを共有しないといけないと思うので。僕が思うことも伝えて、という感じです」と“三位一体”でのブルペン指導を振り返った。

 先発か、中継ぎか-。分厚い投手層にあって、及川が今季担う役割は未定だが、ウィリアムス駐米スカウトは「ある程度、成熟してきた部分もありますし。チームにとっても彼にとっても、一番いいところにフィットしてくれれば」と期待。背番号37が投じるスライダーが、藤川阪神の白星につながることを願っていた。

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