阪神 森下V打で3位浮上 岡田監督「3連発の日に3連打だけで終わったでしょ」85年以来4・17聖地G倒

 勝利のハイタッチを交わす森下(1)ら阪神ナイン(撮影・中田匡峻)
 3回、センターオーバーの先制2点適時二塁打を放つ森下
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 「阪神2-0巨人」(17日、甲子園球場)

 3連発ではなかったけど…3連打で快勝や!!阪神は三回に連打で2死一、二塁として、続く森下翔太外野手(23)が中越えの決勝2点二塁打を放った。1985年に「バックスクリーン3連発」が生まれた日に、またも巨人を倒して3位浮上。当時3連発を締めくくった岡田監督が球団の監督として単独2位となる通算485勝目を飾り、新たな伝説を刻んだ。

 本当に勝負強い。またとない歴史的な一戦。聖地の大歓声の中にいるのは森下だった。

 「ワンチャンスをものにできるかできないかで勝敗が大きく左右されると思うので。今日はああいう場面で打ったので、結果的に良かった」

 0-0の三回。2死から近本、中野が連打で作った好機だった。フルカウントからの6球目。「1打席目ツーシームも結構いいボールが来ていたので、あの打席は短く持って。真っすぐに振り負けないように」と赤星の150キロ内角直球をコンパクトに振り抜いた。

 打球は中堅・佐々木の頭上を越える。近本、中野が生還。森下は一気に三塁を狙ったが、アウトとなり、少し悔しそうな表情を見せた。それでも試合を決めた貴重な一打で、メモリアルな一戦での勝利を導いた。

 1985年4月17日、水曜日の巨人戦。バース、掛布、岡田による「バックスクリーン3連発」が生まれた試合だった。この日はくしくも「曜日」、「球場」、「ナイター」と39年ぶりに条件が一致していた。

 その再現とはならなかったが、“3連打”で試合を決着。岡田監督は「試合が終わってね、並んでる時に平田(ヘッドコーチ)とかと話したけど、3連発の日にね、3連打だけで終わったでしょ」と笑ったが、「勝つのは一番大きいんでね」と何よりも勝利を喜んだ。お立ち台で森下も「3連発とはいかなかったですけど、3本打ってチームが勝ったんで良かった」とはにかんだ。

 その小脇に抱きかかえられていたのはヒーローがもらえるトラッキーのぬいぐるみ。これまで何体ももらってきたが、実は1体も手元にない。「欲しいっていう人に配ってます」。昨季の分もまとめて横浜の実家に郵送。両親だけでなく、祖父母、いとこにも贈った。「トラッキーが活躍してる証拠なのでうれしい」と父・善文さん。きっとこの日の1体も家族に届けられるはず。増えていくトラッキーが何よりもの“家族孝行”だ。

 歴史的な“3連打”でチームは3位に浮上。岡田監督に球団歴代単独2位となる485勝目もプレゼントできた。ただ、指揮官に贈りたいのは何よりも大きな勲章。「連覇を自分たちの力でやるのが一番監督にとってもうれしいことかなと思うんで、そこを目指してやりたい」。重い空気も一振りで変えられるのが森下の武器。その強みをここからさらに見せていく。

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