阪神・佐藤輝 凄すぎ実戦3戦の打率10割発進 岡田監督も“ノークレーム”の評価「いろんな見方あるけどな」

 4回、左前に先制タイムリーを放つ佐藤輝(撮影・飯室逸平) 
 楽天に勝利し、ナインとタッチを交わす(撮影・中田匡峻)
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 「練習試合、阪神4-3楽天」(17日、バイトするならエントリー宜野座スタジアム)

 阪神・佐藤輝明内野手(24)が17日、今年初の対外試合となった練習試合・楽天戦(宜野座)で先制適時打を放って、確実性アップを印象づけた。今オフに米シアトルで行った動作解析をもとに改善したフォームの成果を示すように、キャンプでの実戦3試合で5打数5安打。打率10割の“スタートダッシュ”を「プラスに捉えたい」と自信に変えて、開幕への準備を進める。

 “日本一オーダー”で臨んだ今年初の対外試合、昨季何度も虎党を沸かせたシチュエーションをいきなり再現した。3、4番のチャンスメークを5番が生かす。得点機にも「(打点は)あんま意識せず、対ピッチャーって意識して」という心構えで打席に入った佐藤輝が先制打。1万4000人で埋まったスタンドから祝福の指笛が響く中、一塁上で誇らしげに両腕を突き上げた。

 両チーム無得点で迎えた四回だ。森下のチーム初安打と大山の死球で1死一、二塁。サイド左腕・弓削の初球、内角直球に反応して逆方向へはじき返した。「前に出されないようにというのは一つ思っていたことなので。引きつけて打てたので良かったです」。思い描いていた通りのバットの軌道で、左前先制適時打をマークした。

 二回1死では早川から四球を選んだ。カウント3-1から甘めに来た直球を捉え損ねてファウル。打ち気にはやる場面でも、続く6球目が外に外れるのを見送って、「しっかりストライクを打ちに行って、ボールは見逃せたので、いい見逃し方ができてます」とうなずいた。

 11、12日の紅白戦では連日のマルチ安打。この日は1安打1四球で、実戦3試合をこなしてアウトはなし。「それはあんま関係ないっすね。(気分は)まあ悪くないので、プラスに捉えたいと思います」と控えめだったが、笑顔が充実を物語る。「普通に練習でやっていることを出せれば」とテーマを掲げるキャンプ中の実戦。まだまだ試運転の時期とはいえ、5打数5安打と確実性の向上が見られるのが、今季の進化を予感させる。

 期待の裏返しのように、これまで佐藤輝には厳しい言葉を並べてきた岡田監督も「まあ、どうなんやろう。今はいろんな見方あるけどな、まだ1カ月あるわけやんか、開幕までな」と注文は付けず。手放しで称賛するようなことはなかったが、“ノークレーム”こそ評価の証しだ。

 連覇を目指す猛虎の主軸として、シーズンが近づくにつれて厳しさを増す攻めと向き合うことになる。「しっかり打てるようにアジャストしていきたい。変化球もまだまだ見られていないので、もっとタイミングを合わせたりとか」。佐藤輝が示した覚悟の先に、V2ロードが切り開かれる。

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