阪神・青柳 第1クール「めちゃくちゃいい感じ」復肩へ自信 プロ9年目、エース奪還に胸中吐露

 笑顔を見せる青柳=3日
 投内連係を行う青柳=3日(撮影・中田匡峻)
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 阪神・青柳晃洋投手(30)がデイリースポーツ読者に向けて、さまざまなテーマをもとに本心を明かす「青柳SOUL」。第8回は春季キャンプの取り組みについて。宜野座で第1クールを終え、開幕ローテへ向けて好感触を示した右腕。22年は投手3冠に輝きながら、昨季は思うような働きができなかった。巻き返しを図るプロ9年目。「エース奪還」というワードを向けられることへの胸中も吐露した。

  ◇  ◇

 こんにちは、青柳晃洋です。めちゃくちゃいい感じでキャンプに入ることができています。誰が見てもいいかなと思ってもらえるくらいのボールがいってるんで。感覚的にも自分が思ったように体が動いて。現状で言えば自主トレでやったことが直結して、それがブルペンに表れてるかなと思います。

 沖縄でユニホームを着るっていうのが一番気持ちが入るところで、ユニホームを着た時と着てない時では、疲労度も力感も全然違う。ユニホームを着ていない自主トレでめちゃくちゃ良かったのに、何百グラムのユニホームを着ただけでできなくなることが多くなるので、野球選手って。気持ちもそうですし、ブルペンの横並びで周りが見えるのもそうですし、力が入って思うようにいかなかったりとか、そういうのもいっぱいあるので。

 キャンプはシーズンに入るための基礎作りというか、1年戦う体を作る場所。去年と違って、開幕ローテが当たり前っていう立場ではないと思うので、与えられたところでしっかり投げて、結果を出さなきゃいけない。それが一番のアピールだと思うので。結果を出すための体作り、結果を出すための技術練習。キャンプ終盤には(実戦で)投げるタイミングがあると思うので、行けと言われた時に自分のパフォーマンスをしっかり出せるようにやっていけたら。

 キャンプでやることは変わらないと言えば変わらないですけど、ちょっとだけ結果を求めるくらいですかね。去年は実戦初登板(2月24日練習試合・中日戦)で、初球投げてブライトにホームランを打たれて。真っすぐをしっかり投げたいから外真っすぐから入って、事故だったかもしれませんが、結果ホームラン。今年はその事故すらも起こさせない投球をしないといけない。『青柳さんは開幕ローテに入るだろう』と言われるような、1カ月を過ごさなきゃいけないと思ってます。

 エースと呼ばれるこだわりを僕は持ってないので、その年その年のエースがいればいいと思います。でも昔、ランディ(メッセンジャー)は「何年も積み重ねて、やっと信頼を得てエースという呼ばれ方するのに、1年やっただけでエースは腹が立つ」と話してましたが、僕もこの年、この立場になり、その気持ちが若干分かるようになりましたね。エースと呼ばれるからにはファンの期待があり、信頼という重みがある。1年で簡単にエースが移り変わるのは、ちょっと納得いかない部分もありますね(笑)。

 僕は何と呼ばれようが良い。僕は僕なんで。終わった時に周りがエースと言ってくれるようなピッチャーを目指して頑張りますという感じなので。エース復活とかいろいろ言われますけど、聞こえは悪いですが、たった1年悪かっただけ。じゃあ今年良かったらなんて呼ぶんだ、という気持ちでいます(笑)。

 日本シリーズに出て優勝旅行もあって短いオフになりましたが、いいオフになったと思います。去年のシーズンが終わった時に、来年この成績なら自分はもう落ちていく一方と思ったので、例年より僕自身がやる気があったというか、今年見返してやろうという気持ちでトレーニングをしてました。年末年始も練習をやらなかったのは、3日間ぐらい。僕がお願いして甲子園室内を開けてもらって、1月3日には普通に動いてました。

 例年は練習をやる場所がなくて、ボールを投げるのもなかなか難しかったんですけど、そういう部分では甲子園室内を開けてもらって、例年よりいいスタートでした。しっかり体を動かせる環境だったので。疲れか衰えか分かりませんが、可動域が狭くなったり、思うように体が動かなかったりっていう部分を戻すところから、オフの自主トレを始めました。

 去年前半、なんで悪いのか自分で全然分からなかった。ファームに落ちたタイミングでいろいろやるようになって、可動域が狭まってるから自分のタイミングで投げてても体がついてきてないとか、そういうのに気付くことができました。(1軍で)普通にやってたとしたら、その壁に何回もぶち当たってたと思うんです。去年のシーズン、結果は出なかったですけど、そこに向き合えて分かったっていうのは、僕の今後の野球人生で大事なことだと思います。

 去年の優勝の勢いそのままに、今年も素晴らしい応援をタイガースファンがしてくれると思うので、その声援に応えられるように。僕自身、去年の悪いままで続けるわけにはいかない。勝負の年と思って一戦一戦頑張るので、ファンの方も一戦一戦熱い応援をよろしくお願いします。

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