「猛虎感動大賞」阪神・村上“師匠”青柳超えでエース目指す 平均球速アップで理想へ第一歩

 阪神・村上頌樹投手(25)が7日、デイリースポーツ制定「2023年猛虎感動大賞」を受賞。兵庫県神戸市内にあるデイリースポーツ本社で藤谷稔社長から賞金と記念盾が贈られた。2019年の近本以来の大賞受賞となった右腕は、飛躍のきっかけとなった“師匠”青柳を超えるような猛虎のエースを目指すと決意。さらなる成長へ、平均球速アップを狙いフォーム改良にも取り組む。

 甲子園を揺らした大声援は感謝の声へと変わっていた。故郷・淡路島はあいにく曇り空の向こうだったが、村上の脳裏には歓喜の景色が鮮明に刻まれている。11月23日に神戸の街並みを彩ったVパレード。「『ありがとう』という言葉はめちゃくちゃうれしかったですね。こちらこそ『応援してくださって、ありがとうございます』って感じです」と笑顔で振り返る。

 プロ未勝利から幕を開けた今季は、22試合に登板して10勝6敗、1ホールド、防御率1・75で最優秀防御率のタイトルを獲得。18年ぶりのリーグVに貢献し、セ・リーグ史上初となる新人王&MVPのW受賞も成し遂げた。激動の1年を終え、周囲の期待も高まるばかりだろう。

 地元・兵庫出身の生え抜きエース-。多くの虎党が待ち望む存在に思いを巡らせる。「エースとは?とりあえず、勝つことじゃないですか。相手がどんなピッチャーだろうが、どんな状況だろうが勝てるのがエースだと思う。自分はまだまだなので、なれるように頑張っていきたい」と近い将来のエース候補として意欲を示した。

 身近な“お手本”がいる。1月の自主トレで弟子入りした青柳だ。成績だけでなく「自分だけじゃなくて、いろいろ周りも見てやられてる方。自分はまだ自分のことで精いっぱいなので」と尊敬。「青柳さんを越していけるように、まずは追い付けるように頑張っていきたい」と“師匠”の背中を追う。

 理想のエースへ近づくべく、第一歩となる今オフはフォームの改良に取り組む。4日に、最新機器で動作データなどを測定できる東京都内のトレーニング施設「ネクストベース」を訪れた際、数値的に「軸足の蹴りが甘かった」と判明。「もっと地面の反力を使って蹴り出せれば、もっと楽にいい球が投げられるようになる」と改善点を発見したという。

 「平均球速を上げたいと思ってるので、そこが上がれば、もっと楽にファウルとか空振りが取れる」と右腕。今季145・5キロだった平均球速を「146~147キロくらいにしたい」と出力向上を目指す。

 「先輩方も2年、3年と続けることが本当にしんどいからと言われるので、しっかり乗り越えていけるように」。進化を続け、猛虎のエース街道を歩む。

 ◆猛虎感動大賞 デイリースポーツが制定する、阪神で最もファンに感動を与えた選手に贈る賞。ペナントレース期間中、シーズンの記録、プレーのインパクト、グラウンド外での活動などを考慮し、本紙選考委員会が選出。チーム成績も加味した上で大賞、奨励賞などを決め、受賞者には金一封を贈る。

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