阪神新助っ投候補にハービー・ゲラ 遊撃手から投手転向→即ブルペンで160キロの異色経歴右腕

 阪神が来季の新外国人候補として、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)パナマ代表で米大リーグのレイズからフリーエージェント(FA)となったハービー・ゲラ投手(28)をリストアップしていることが16日、分かった。遊撃手から投手に転向した異色の経歴を持つ右腕。岡田彰布監督(65)は外国人投手の獲得を目指していると明言していた。

 虎の助っ人補強の一端が明らかになった。パナマ出身のゲラは今季途中にレイズに復帰した。5月に40人のロースター枠から外れ、3Aで8試合に登板。7月にメジャー昇格を果たすと、主に中継ぎで9試合に登板(先発2試合)して0勝0敗、防御率4・09の成績を残した。10月9日にFAとなっていた。

 異色の経歴の持ち主だ。遊撃手としてプロのキャリアをスタートし、パドレスでは16年のトッププロスペクト(有望株)ランキングで球団1位と将来を嘱望されていた。一方で打撃に苦しみ、19年に投手転向を決断。最初のブルペンで100マイル(時速約160キロ)を計測したという。直球(フォーシーム)は平均97・8マイル(時速約157・4キロ)に達する剛腕で、ツーシーム、スライダー、スイーパーなど多彩な変化球を持ち合わせる。

 3月のWBCではパナマ代表として2試合に登板した。1次リーグのイタリア戦では2-0の九回にマウンドに上がり、1回無失点でセーブを記録。チームは1次リーグ敗退に終わったが、計1回2/3で勝敗はつかず、防御率0・00、被安打1、奪三振1と奮闘した。

 阪神の外国人投手はビーズリーのみ残留でブルワー、K・ケラーは退団が決定的となっている。岡田監督は15日に来季の外国人に関して「もうちょっと獲るよ。一応5人まではいこかとなっとるけど。(獲得するのは)ピッチャー、ピッチャー」と明言。最大で投手2人の獲得を目指して調査中と語っていた。

 ただ、指揮官の理想に合致する投手については「そんないないって。1人おったけど(米国の)40人(枠)に入りおったからなあ」と人選が難航していることを明かした。また、「使えんもん獲ってもしょうがないからのお。戦力にならんのやったら、無理して5人にする必要はないやん」とも語り、助っ人には人数という「量」より「質」を求める考えを示していた。

 38年ぶりの日本一を成し遂げ、来季は球団初の連覇に挑む。12球団最高とされる投手陣に新たな力を加えることになるのか、虎の動向が注目される。

 ◆ハービー・ゲラ(Javier Guerra)1995年9月25日生まれ、28歳。パナマ出身。183センチ、84キロ。右投げ左打ち。投手。2012年にアマチュア・フリーエージェントでレッドソックスと契約。18年にパドレスでメジャーデビュー。当初は内野手でキャリアをスタートさせ19年に投手転向。23年はブルワーズとレイズでプレー。パナマ代表として23年WBC出場。

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