阪神 逆転勝ちで38年ぶりの日本一王手 痛恨エラーの森下が逆転打&一挙6点のビッグイニング 38年前の記念日に

8回、逆転に歓喜する阪神ナイン(撮影・飯室逸平)
8回、逆転2点三塁打を放つ森下(撮影・金田祐二)
8回、大山の適時打で生還した森下(1)を出迎える岡田監督(80)=撮影・立川洋一郎
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 「SMBC日本シリーズ2023、阪神タイガース6-2オリックス・バファローズ」(2日、甲子園球場)

 阪神が八回に一挙6得点のビッグイニングを作っての逆転勝利。1985年以来、38年ぶりの日本一へ王手をかけた。中野とのダブルエラーで追加点を献上していた森下翔太外野手が汚名返上の逆転2点三塁打を放ち、甲子園の空気を変えた。

 ここまで眠っていた阪神打線が目を覚ましたのは2点を追う八回だった。先頭の木浪の内野安打に敵失が絡んで無死二塁。代打・糸原が左前打で好機を拡大すると、近本が右前適時打を放って1点差に迫った。

 走り出す際に一塁ベンチを指さしてチームを鼓舞した選手会長。中野の犠打で1死二、三塁とすると、オリックスベンチは山崎颯から3連投の宇田川へスイッチした。ここで打席には七回にボールを握り損ね、ダブルエラーで追加点を献上していた森下。「その前にエラーして迷惑かけたので、何とか自分の前にランナーを出そうと先輩達が必死になってくれた。絶対にかえすと思って打席に入った」。追い込まれながらも宇田川のストレートを完璧に捉えると、左中間を真っ二つに破った。逆転の2点三塁打。森下は頭から三塁ベースへ飛び込み、一塁ベンチの選手達はグラウンドまで飛び出し喜びを爆発させた。

 スタンドも大歓声で沸き返り、興奮のるつぼと化した甲子園。さらに大山の中前タイムリー、坂本の右越え2点三塁打で打者一巡、一挙6得点のビッグイニングを作った。

 直前に流れを変えたのはまたこの男だった。2点ビハインドの八回に湯浅が登板すると、2者連続Kを奪うなど三者凡退と好投。前夜の第4戦、八回2死一、三塁で1軍復帰を果たし、1球でピンチを脱した右腕が、沈黙していた打線をよみがえらせた。

 先発の大竹は5回1失点。五回の打席で代打を送られて降板となったが「自分の投球ができました」と胸を張った。リリーフ陣もダブルエラーでの失点はあったが、ピンチを背負っても総動員でしのいだ。

 九回を岩崎が締め、今シリーズ3勝2敗とした阪神。奇しくもこの日、11月2日は1985年の日本一決定日だった。ミスをしてもあきらめず、全員で試合をひっくり返した阪神。「京セラドームで集大成をぶつけたい」と語った岡田監督は、歓喜の瞬間をはっきりと視界に捉えた。

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