岩貞が語る阪神ブルペン陣 強さの秘密は「結束力」 球児流で試合中は8割雑談、月1回ペースで食事会も

 ブルペン会に集まった岩貞、岡留、馬場、岩崎、島本、ケラー、栗山通訳、浜地、石井、及川(左上から時計回りに)
 ブルペン会に先発陣の伊藤将(左から2人目)が参加したことも
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 阪神優勝への大きな力となったブルペン陣。強さの秘密は『結束力』にあった。最大10歳差のメンバーをまとめたのは年長者の岩貞、岩崎。岩貞は「出て行ったピッチャーが抑えたら自分が抑えたくらいうれしいし、みんな喜ぶよ」と明かす。

 試合中は意外にも8割が雑談、2割が野球の話。これは「若手の時、球児さん(藤川球児氏)らがそうだった」と先輩のスタイルを受け継いだものだ。たわいもない話をしていても、いざ準備し始めると、ポイントになりそうな選手の打席を見ながら「今、インコース意識したよね」など配球の話をする。「メリハリをつけることで、みんな話が入ってくると思うし、試合に集中できる」と若手時代の経験を生かした。

 理想は「横一線で戦えるブルペン陣」。若手には「(年上と)意識されないように意識している」と普段から野球以外の話もした。春季キャンプでは岩貞と岩崎が投手全員にまんべんなく声かけ。プロ初昇格となった岡留ら、シーズン途中で加わった選手も自然と溶け込むことができた。

 負けている状況で投げることの多い若手は緊迫した場面で準備をしづらい。そんな心境も配慮し「やっといたら?」と岩貞、岩崎がさりげなく声をかけるという。全員が居心地のいい環境が作り上げられていった。

 「一つのチームとして、試合に勝たないといけない」。そのためにも月1回ほどのペースでブルペン陣を中心とした食事会を開催。岩崎と岩貞は離れて座り、若手選手からの質問を受ける。「調子がいい時、悪い時でこの方法があると引き出しを増やせるように」とグラウンド外でも多くのことを伝えた。

 今季、中継ぎ陣にとってターニングポイントになった試合はないという。その理由は「僕らは毎試合同じ熱量でいくから」。たとえ誰かの初勝利がかかっていても誰も口にせず、意識しない。「シマ(島本)とカジ(加治屋)が火消しで活躍してた時期は2人が生き生きしていていい雰囲気だったし、その後に桐敷が出てきてもいい雰囲気だった。その時々でフォーカスしないことがいいんじゃないかな」。強い結束力でいつでも変わらず自分たちの仕事を全うする。最強のブルペン陣が18年ぶり歓喜を後押ししたのは間違いない。

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