阪神・島本 魂の火消し15球!自己最多タイ4勝目 坂本からの「任せます」に開き直った
「阪神タイガース4-3中日ドラゴンズ」(22日、京セラドーム大阪)
絶体絶命のピンチを迎えたが、阪神・島本は勝利への執念を左腕に込めた。「この回ゼロで抑えたら、次の回点を取ってくれるだろう」。無失点で切り抜けた魂の15球。見事な火消しで自己最多タイ4勝目をつかんだ。
同点の延長十回1死一、二塁から登板。宇佐見を空振り三振に抑えたが、木下を3ボールから申告敬遠で塁上の走者が埋まった。続く溝脇には2ボールとなり、ここでマウンドに来た捕手の坂本から声をかけられた。
「任せます。信用します」
坂本の言葉を聞き、島本は開き直った。「とにかくストライクゾーンに全力で投げる」。カウント2-2と立て直し、最後はフォークで三ゴロ。「0に抑えれば負けはないと思った。抑えられて良かった」とホッとした。
岡田監督は「宇佐見のところは島本しか頭になかった、はっきり言うて。きょうは島本が本当に頑張ったよ」と手放しに褒めた。火消しと言えば島本。その言葉が似合うくらい、今の背番号46には信頼度がある。
先発・西勇の後を受けた桐敷-石井-岩崎-加治屋-島本が懸命に無失点リレーをつないだ。九回から登板し、22試合連続無失点となった岩崎も「(勝利は)大きかったと思います」と笑顔。虎投の強さを印象付けた一戦だった。