阪神・梅野 理想像体現「最高」の1号 才木完封を攻守でアシスト「(完封は)1巡目が全て」

 7回、ソロを放つ梅野(撮影・高部洋祐)
 7回、ソロを放った梅野(2)を迎える阪神ナイン
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 「阪神2-0ロッテ」(4日、甲子園球場)

 超満員の甲子園。スタンドから「梅野」コールの大合唱が響く。阪神・梅野隆太郎捕手(31)はマスクを取り、笑顔でファンに深々と一礼した。パンチ力、巧みなリードで勝利に貢献。攻守に価値ある働きを見せた一日だ。

 次の1点が欲しい。そんな場面で飛び出した一発だ。1点リードの七回先頭。この回、佐々木朗から八木に交代していたが、投手の代わりばなを打ち砕く。1ボールから甘く入った149キロ直球を強振。今季115打席目での1号を左翼席に突き刺し、貴重な追加点で援護射撃に成功した。

 「手応え的に行ったなと。最高の当たりで久々に引っ張ったホームランだったので、最高に気持ち良かった」

 捕手としては、才木の完封勝利をアシストした。佐々木朗と投手戦になることは予想していただけに「才木をどれだけ引っ張れるか」。早打ちのロッテ打線を封じ込め「1巡目が全てじゃないですか?真っすぐに強い打線に、勇気を持ってしっかり行けた」と右腕の“奮投”をたたえた。

 自身の選手としての理想像は、打って守れる扇の要。打てる捕手としての評価で福岡大から13年ドラフトで入団したが、2、3年目に打てない時期を経験し「打撃も守備も両立できないと捕手として薄れてしまう。打てないといけない」と実感したという。根本にはその思いがある。この日見せたような姿が、虎党を笑顔にさせる。

 「Family with Tigers Day」の開催日で家族との思い出が選手紹介時にスコアボードに表示され、梅野は「ダムの所でキャンプ」と懐かしんだ。聖地に詰めかけた多くの家族に勝利をプレゼント。「タイガースも選手とファンがファミリーとして戦っている。アレを目指して頑張っていきたい」。最高のファミリーと共に、頂に向かって駆け上がる。

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