阪神・大山 さすが4番打15年ぶり開幕4連勝だ 「もうかえすだけだ」鬼門・マツダで栗林撃ちV打 4戦連続打点

 9回の攻撃を終え、勝ち越し打を放った大山悠輔は拳を握りしめベンチに戻る
 9回、勝ち越し二塁打を放つ大山(撮影・田中太一)
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 「広島4-5阪神」(4日、マツダスタジアム)

 頼れる4番が決めた。阪神の大山悠輔内野手(28)が4-4の同点で迎えた九回、広島の守護神・栗林から決勝の左中間適時二塁打。2008年以来、15年ぶりの開幕4連勝を引き寄せた。五回には左犠飛を放ち、これで自身最長に並ぶ4試合連続打点。勝負強さが際立つ主砲が、岡田阪神をけん引している。

 終盤にもつれた試合にケリをつけたのは、正真正銘、今季全試合で打点を挙げている4番のバットだった。同点に追いつかれた直後の九回に、大山が勝負を決めた。マウンドにはWBCを途中離脱し初登板となった鯉の守護神・栗林。中野が四球で作った2死二塁のチャンスに「もうかえすだけだ」と気合を込めて打席へ向かった。

 フォークを連投されてカウント1-1からの3球目、ストレートを完璧に捉えた打球は、左翼席の虎党の歓声に導かれるように左中間へ。適時二塁打となって勝ち越し点をマークした。

 キャリアハイを目指す大山がこだわりに挙げるのが、白星に直結する「勝利打点」。自身のV撃で開幕4連勝に導いて、「前のバッターたちが必死に塁に出て、走ってくれてるからだと思うので、何とかそういう仕事を増やしていきたいですし、チームが勝って一番良かった」と静かに喜びをかみしめた。

 二回には先頭で四球を選んで、森下の中犠飛で生還。今季チーム17個目の四球を先制点に変えた。「得点になったんでそういうのは大事ですし、チームでもフォアボールを大事にやってるんで増やしていきたいです」とうなずいた。五回には左犠飛で4試合連続打点を達成。七回にも中前打を放っており、マルチ安打は今季3度目と波に乗っている。

 岡田監督から昨秋の時点で4番に指名されて迎えたシーズン。チームの軸として、できることは何でもやる心構えだ。春季キャンプでは臨時コーチを務めた鳥谷敬氏に、食事面について質問。サプリ摂取の重要性を伝えられた。野球技術以外のところでも貪欲に“成長”を求めた。

 不断の努力を結果につなげる猛虎の4番。指揮官も「一番ええとこで打ったなあ」と劇的V打に最敬礼だ。「4番に置いとるわけやから、一番ええとこで打ってくれたよな。最後もな、簡単にはいかんと思ってたからな」と本音を明かしつつ、賛辞を続けた。

 虎党の歓喜がスタジアムを包んでも、大山には浮かれる様子は一切ない。「すごく良い雰囲気で試合ができていると思うんですけど、まだ4試合なので、油断であったり隙があると崩れるのは一瞬。もう一度引き締めてやりたいと思います」。主砲の真摯(しんし)な姿勢が、チームの連勝を伸ばしていく。

 ◆大山が4戦連続打点!自己最長タイ!! 大山が自己最長タイとなる4試合連続打点。①2020年10月8日・広島戦~同13日・中日戦②20年10月28日・中日戦~同31日・DeNA戦③22年6月3日・日本ハム戦~同7日・ソフトバンク戦に続く4度目で開幕戦からは自身初。

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