阪神・ノイジー 初Hのちマルチ!足でも魅せた 残り10戦「いい内容増やしていきたい」
「オープン戦、阪神5-3巨人」(12日、甲子園球場)
阪神の新外国人、シェルドン・ノイジー外野手(28)がオープン戦初安打を含む2安打を放った。「3番・左翼」で先発し、四回は左翼フェンス直撃の二塁打。続く佐藤輝の左飛で三塁へタッチアップする好走塁も見せた。左腰の違和感でキャンプ中に一時離脱し、11日・日本ハム戦で実戦復帰したばかりだが不安を感じさせない躍動。左翼のレギュラー最有力がギアを上げた。
クリーンアップが確実な大山と佐藤輝の前を任せる『開幕3番』の大本命が実力を見せ始めた。四回無死。ノイジーが赤星の129キロスライダーをしっかり捉えた打球は、左翼フェンス直撃の二塁打に。オープン戦4打席目での“来日初安打”は、スタンディングダブルだった。
続く佐藤輝の左飛でタッチアップ。鋭いスライディングで三塁を陥れると、板山の投ゴロ野選で先制のホームを踏んだ。2点を追う六回無死一塁は内角直球に詰まりながらも、中前へのポテンヒットで2打席連続安打。一挙4点へとつなげ、逆転勝利に貢献した。
キャンプ中盤の2月16日に左腰の張りを訴えてから別メニュー調整。同12日の紅白戦以来、1カ月ぶりの実戦復帰となった11日の日本ハム戦では、2打席無安打に終わった。
一夜明けての快音連発に、「昨日より打席の内容もはるかに良かったと思います」と納得顔。貪欲に次の塁を目指した好走塁は、「タッチアップできる深さだと思ったので」と事もなげに振り返ったが、岡田監督は「キャンプの時からべーランとかも一生懸命走っていたから、それは問題ないと思っていたからなあ」と評価した。
この試合が開幕前最後の甲子園でのオープン戦。貴重な“試運転”には何とか間に合わせて上昇を感じさせたが、ノイジーは「ちょっと離脱していたので、しっかり試合に慣れていくことが一番重要」と浮かれることなく自分に言い聞かせた。
「毎日毎日いい内容の打席を増やしていきたい。なるべく多くの打席、投球を見ていって、シーズンに向けて準備していきます」。開幕戦まで残り10試合。『3番』を不動にすべく、限られた時間でベストを尽くす。