【阪神ドラフト選手特集・井坪陽生(1)】家族が“チームメート”一家でつかんだ夢の舞台

 10月のドラフト会議で、阪神から指名を受けた7選手(1~6位・育成1位)の連載をお届けする。第3回はドラフト3位の井坪陽生外野手(17)=関東第一。

  ◇  ◇

 強力な“チームメート”がプロへの道を支えた。2005年3月17日、井坪家の次男として誕生。4160グラムのビッグベビーは、「太陽のように明るく元気に世を照らす存在になってほしい」と願いを込めて、陽生と名付けられた。

 好奇心旺盛な末っ子に母・朋子さん(53)さんは度々驚かされたという。

 「馬に乗って保育園に行ってみたいと言ったり。小学校の時に『野菜を知ろう』みたいな授業で畑に行ったのに、畑で飼っていたヤギに興味持って。『畑のおじさんと交渉して良いって言われたんだけど家でヤギ飼って良い?』とか(笑)」

 独自の世界観を持った陽生少年も興味を示したのが野球だ。何か運動をさせたいという思いがあった父・英彦さん(54)に連れられ、八王子リトルの体験会へ兄・朝陽さん(19)とともに参加。4歳からTボールを始め、幼少期からボールを追いかける日々が始まった。土日祝日は朝早くから夜遅くまで練習があり、苦労するメンバーも多かった中、「本当に楽しんでやっていた。一回も『行くのがヤダ』とかは言ったことはなかったです」と朋子さんは振り返る。

 最大の“ライバル”は朝陽さんだ。中学まではチームメートで、ともに試合に出場することもあった2人。英彦さんは「年子ということもあって、グラウンドでもケンカはしょっちゅうでしたね。2人でキャッチボールに行ったと思ったら、5分もしないうちにケンカして帰ってきたり」と笑って明かす。ただ、現在は野球について情報交換をするなど大の仲良しだという。

 “マネジャー”の存在もあった。英彦さんが自宅の庭に設置したお手製の打撃ネット。練習を手伝ってくれたのが姉・日和さん(23)だ。共働きの両親に代わり、ティー打撃のトス役を務めてくれるなど2人を見守ってくれた。高校時代、吹奏楽部として甲子園で応援する夢をかなえた日和さんは、社会人となった今でも草野球のマネジャーを務め、野球と携わっている。

 訪れた運命の日-。ドラフト3位で陽生の名前が呼ばれた。「無理せず自分のペースで。親としては、最初から飛ばしすぎずに頑張ってほしいですね」と英彦さん。家族でつかんだ夢の舞台へ、第一歩を踏み出した。

 【井坪陽生アラカルト】

◆生まれ 2005年3月17日の17歳。東京都八王子市出身

◆サイズ 177センチ、86キロ

◆投打 右投げ右打ち

◆名前の由来 「太陽のように明るく元気に世を照らす存在になって欲しい」という両親の願いから

◆家族構成 父、母、姉、兄

◆球歴 4歳から八王子リトルで野球を始め、七国中では八王子シニアに所属。3年時にU15日本代表に選出。関東第一では1年秋からベンチ入り。甲子園出場はなし。高校通算32本塁打。50メートル走6秒0。遠投101メートル

◆憧れの選手 楽天・浅村、巨人・中島。幼少期から西武ファン

◆対戦したい投手 オリックス・山本由伸

◆好きな食べ物 伊勢エビ。お寿司

◆会いたい人 TWICE・ジョンヨン

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