阪神・湯浅 840%UP4700万円!虎史上最高の昇給率 懐一気に“アツアツ”や

 阪神・湯浅京己投手(23)が30日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、500万円から球団史上最高の昇給率となる、840%アップの4700万円でサインした。4年目の今季は「八回の男」に定着。来季、岡田監督から守護神として期待される右腕は「抑えをやりたい」と口にし、来季の目標としては、同い年の巨人・大勢とセーブ王争いを演じること、本塁打厳禁、防御率0点台の3カ条を掲げた。(金額は推定)

 無数に光るフラッシュが、湯浅の顔を明るく照らす。今季、初勝利した記念に岩貞からプレゼントされたグレーのスーツに身を包み、会見場では思わず笑みがこぼれる。文句なしの活躍を見せた23歳に、球団史上最高の評価が待っていた。

 840%アップの4700万円の提示に「正直、(開幕前は)ここまでは想像していなかったです」とニヤリ。17年オフに463%アップの4500万円で更改した元阪神・桑原の昇給率を大幅に更新し、球界全体でも95年に900%アップだったオリックス・イチローに次ぐNPB3位の昇給率。懐も一気に“アツアツ”だ。

 今季は59試合に登板し、2勝3敗、防御率1・09。45ホールドポイントを記録し、NPB最年少タイの23歳で最優秀中継ぎのタイトルを獲得し、新人特別賞も受賞した。CSファーストS・DeNA戦では抑えも経験。岡田新監督も「基本線は(抑えで)行こうと思ってる」と期待する。

 湯浅も「抑えを任されることになったら、(巨人の)大勢とセーブ王争いできたらいいな」と思いをはせる。25日に両者が顔を合わせたNPBアワーズでも「セーブ王を争えたらいいね」と活躍を誓い合ったという。

 圧倒的な成績を残したが「成長した姿を開幕で見せられるように」とさらなる進化を目指す。大勢とのセーブ王争いの他に、目標に掲げたのは「本塁打厳禁」。7月1日・中日戦(バンテリン)でA・マルティネスに勝ち越し2ランを許したが、これが今季唯一の被本塁打。「打たれたら悔しい。本塁打ゼロを目標に挙げてやりたい」と被弾を許さない。

 次に掲げたのは、防御率0点台だ。今季の1・09という数字も圧巻だが、飽くなき向上心を持つ。「やっている以上、上を目指すのが当たり前。0点台で終われればいいことだと思います」と、鉄壁のクローザーとなる。

 「岡田監督の言う“アレ”をファンのみなさんと目指して行きたい!!」。超満員の聖地で、18年ぶりに岡田監督を胴上げする。虎の歓喜の瞬間に、マウンドの中心にいるのは守護神・湯浅京己だ。

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