【岡義朗氏の眼】阪神・西勇 初回2死からの四球が痛かった
「セCSファイナルS・第1戦、ヤクルト7-1阪神」(12日、神宮球場)
阪神・西勇はオスナに浴びた3ランで勝負を分けてしまった。ベテランも短期決戦の初戦は緊張がある。初回2死から山田に与えた四球が引き金だった。続く村上も警戒して四球。ソロと3ランでは後の展開が全く違う。自らを追い込む形となった。
オスナには外角へ3球続け、2ボール1ストライクから内角へ変化球。外角に全く反応しなかったオスナだが、4球目は狙ったようなスイングだった。リーチが長く、外角にバットが届きやすい半面、内角は詰まりがち。バッテリーがこれを弱点とみて内角を狙ったのかは分からない。
オスナはどちらかと言えば、ヤマを張って打つタイプ。西勇は制球がいいだけに、狙い球を張りやすいという面もある。この駆け引きは次に生かしたいところだ。
一言で言えば完敗だが、大山にいい兆しが出たのは好材料。早めにタイミングを取り、コンパクトに振るあたりは、一皮むけた印象だ。島田も2番に座って頼もしさがある。みんな諦めない姿勢が見えたし、すっきり切り替えてもらいたい。