阪神・西勇から始まるヤ倒 第2戦は藤浪 史上最大の下克上へ盤石ローテで村上封じ!
「2022 JERA クライマックスシリーズ セ」のファイナルSが12日、神宮球場で開幕する。ファーストSを突破した阪神は11日、必勝の先発ローテを編成した。開幕戦は西勇輝投手(31)が先陣を切り、第2戦に藤浪晋太郎投手(28)を投入する。青柳、伊藤将らを含めた盤石の先発陣で、4番・村上を中心とした強力打線を封じる。
史上最大の下克上Vへ、セ・リーグ王者との最終決戦が始まる。ファーストS・DeNA戦(横浜)で接戦をモノにし、ファイナルSへ駒を進めた阪神。開幕戦を西勇に託し、第2戦はファーストSでブルペン待機していた藤浪が先発起用される見通しだ。
DeNA3連戦で登板のなかった藤浪はこの日、神宮室内で行われた先発陣の投手指名練習に参加した。ブルペンでは、20分超の投球練習を行い「久しくブルペンのピッチングをしていなかったので、感覚や変化球の精度を確認した」と充実の表情。その後は、短ダッシュで汗を流した。
ファイナルS先発は、巨人と対した14年の初戦以来。重要な一戦で7回1失点の快投を見せて勝利投手となり、勢いづいたチームは一気に4連勝。日本シリーズ進出を決めただけに、今回も快投再現に期待がかかる。
打線の要注意はやはり4番・村上だ。NPB日本選手で史上最多の56号を放った長打力に加え、出塁率も・458と高い。井上ヘッドは「ここは絶対に打たれたらあかんという場面があるので。一番は波に乗せないこと」。状況に応じて対策を講じ、相手の主砲を“起こさない”ことが先決だ。
村上だけでなく山田やオスナなど強打者が並ぶだけに「もちろん長いイニングを投げたいですけど、目の前の一人により集中できれば」と藤浪。ペース配分に意識を置かず、目の前の打者を全力投球でねじ伏せる。
初戦を任された西勇も「そこまで深く入ることもないし、自然体ですかね。一つでも多くのアウトを取る」と先発の役割を最大限に全うするつもりだ。村上対策についても「しっかり考えています」と頼もしい。
シーズンの勝率5割未満で日本シリーズに進出した例は過去にない。ただ一発勝負の短期決戦、虎投の“奮投”があれば決して夢物語ではない。1軍登録されている先発陣の中で唯一、日本シリーズの舞台を知る藤浪。下克上実現のため、死力を尽くす。