高松商・浅野 佐藤輝に聞く“飛ばしの極意” 阪神ドラ1候補がスカウト面談で夢語る

 高校通算68本塁打を誇り、各球団のドラフト1位候補に挙がる高松商・浅野翔吾外野手(3年)が9日、阪神など2球団と面談を行った。担当の渡辺スカウトらと約40分の面談を終えた浅野は、阪神への入団が実現した時には佐藤輝明内野手(23)から“飛ばしの極意”を聞くことを希望した。予定されていた10球団との面談を終え、20日のドラフト会議を心待ちにした。

 佐藤輝が放った一撃が、浅野の中に鮮烈な記憶として残っている。昨年4月のDeNA戦、横浜スタジアムの逆風の中、右中間場外まで飛ばした推定140メートル弾。映像を見た浅野は驚異の飛距離への憧れと、純粋な疑問を抱いた。

 「なんであんなに飛ぶんだろう」

 高校通算68本の本塁打を放っているが、チームバッティングの結果だと常々話す。それでも飛ばしたいのはバッターの本能。「たまたま打ったホームランで飛ばしてみたい」と、控えめに語る。入団が実現すれば佐藤輝に教えを請い、もっと成長できるかもしれない。そんな夢が広がる。

 阪神のイメージは「ファンが熱狂的」。思い浮かぶ選手を問われ、「バース」と、三冠王を獲得した“史上最強助っ人”を挙げた。遊んでいるゲームの影響だといい、高校生らしい一面も見せた。

 そして本拠地・甲子園は、浅野が大暴れした場所でもある。この夏、高松商の52年ぶり8強入りに貢献し、打率7割、3本塁打と打ちまくった。「独特なところがあって楽しいし、やりやすさはあると思う」。高校野球とは違う、虎党がスタンドを埋め尽くした聖地も魅力だ。

 10球団との面談を終え、改めて自分への評価を実感した一方で、気持ちを引き締める。「注目されている中で打つ選手が本当にすごい選手だと思う」。連日の面談、取材で「ちょっと疲れています」と本音ものぞかせた。夢のプロ野球選手まであと一歩。期待と少しの不安を胸に運命の日を待つ。

 ◆オリックスとも面談 阪神に先立ち、浅野はオリックスの乾スカウトと約1時間面談を行った。面談後、取材に応じ、170センチの自分と変わらない体形ながら、強烈なフルスイングで本塁打を量産する主砲・吉田正について「同じ舞台でプレーできたのなら、いろいろと聞いてみたい」と笑顔で話した。乾スカウトは改めて走攻守そろった能力を評価しつつ「周囲にかわいがってもらえる人間性の良さを感じた」と好印象を語った。

 ◆浅野翔吾(あさの・しょうご)2004年11月24日生まれ、香川県高松市出身、17歳。170センチ、86キロ、右投げ両打ちの外野手。屋島スポーツ少年団で野球を始め、屋島シーホークス、屋島中では捕手を務めた。U-15日本代表としてBFAアジア大会優勝に貢献。高松商では1年夏からレギュラー。今夏の甲子園で3本の本塁打を放ち、U-18W杯代表に選出された。高校通算68本塁打。

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