矢野阪神20度目零敗で借金生活再び ミスミス初回2失策、打線も沈黙「何もできなかった」

 得点が奪えず矢野監督(中央)はベンチでさえない表情(撮影・山口登) 
 1回、木下の打球をはじいてタイムリーエラーを犯した糸原
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 「阪神0-4中日」(12日、京セラドーム大阪)

 負の連鎖が止まらない…。阪神は初回に2失策が絡んで2点を先制されると、打線も沈黙して今季20度目の完封負けで4連敗。主力を欠く打線は34イニング連続タイムリーなしと深刻な状況で、7月23日以来の借金1となった。京セラドームながら4カードぶりのホームゲームでも流れは変えられなかった。

 ミスの連鎖によって、自ら流れを手放してしまった。試合開始直後に、京セラドームに3万超のファンのため息が充満した。

 初回だ。2死一、二塁から平田の先制打を処理した右翼・佐藤輝が、一走・ビシエドの三塁進塁を阻止しようとしたが悪送球。2死二、三塁と傷口を広げると、今度は木下のゴロを三塁・糸原がファンブル。5日・広島戦から、7試合連続となる67失策はリーグワーストとなった。

 いつも気丈に言葉を紡ぐ矢野監督もさすがに元気がない。試合後の会見は約1分。初回は1失点で止めておきたかったかの問いに、「いや、もちろんもちろん」と繰り返すしかなかった。

 主力を欠く打線の貧打ぶりも深刻だ。先発・大野雄と好相性の糸原を2番、好調・陽川を5番に上げ、9イニングで計5度の先頭打者を出した。だが、初回無死一塁から強攻策の糸原は2球目を打って遊飛。2点を追う六回は1死から西勇を打席へ。強力中継ぎ陣を擁するだけに、代打も考えられる場面だったが、悪循環の中、どうしてもチグハグさが際立ってしまう。

 4点を追う九回は無死一、二塁と必死に抵抗した。だが、ロドリゲスがこの夜2つ目の併殺打。最後は4番・佐藤輝も力なく左飛に打ち取られ、今季20度目の完封負け。63年の球団ワースト「24」という数字も、いよいよ現実味を帯び始めた。

 「苦しい状況はみんな分かってるんでね。それにしてもこう何もできなかったという、そういう感じです」

 今季5度目の4連敗でついに7月23日以来の借金生活に逆戻り。コロナショックで勢いはそがれてしまったが「何とかしようって、4番だけじゃなくみんなやっている」と矢野監督。主力が戻ってくるまで、何とかして耐えなければならない。

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